元気だった乳幼児が突然命を落としてしまう 乳幼児突然死症候群 。家族は当然納得できず、喪失感に襲われ続けつらい毎日を送ることとなります。
しかし同じ状況でわが子を亡くしたママ達が ブログ を通じて心情を綴り、認知度を高めることや同じ立場の人たちを勇気づけています。
乳幼児突然死症候群の喪失感から脱出できたのはブログだった(前編)
乳児突然死症候群とは?
通称SIDS(シッズ:Sudden Infant Death Syndrome)と呼ばれる乳幼児突然死症候群は、病歴もなく元気だった乳幼児が何の予兆もないまま原因不明で命を落としてしまうという病気です。
1980年代には同様に乳幼児の死因として件数が多い窒息死とは区別されて情報が扱われています。乳幼児突然死症候群で命を落とした可能性が高い場合、医師以外に検察による検視がおこなわれます。
刑事事件などでよく耳にする言葉ですが、乳幼児突然死症候群の場合、亡くなった直前の体調に問題があったわけでもなく突然のことであることから死因の特定が難しい点、また虐待や犯罪性もないとは言いきれない点から、その確認のために検視がおこなわれます。
乳幼児突然死症候群は最終的に乳幼児突然死症候群(SIDS)診断のための問診・チェックリスト記入要領と呼ばれる定型フォーマットに基づいた確認事項によって判断されます。
リスト内容としては直近1ヶ月間のワクチン接種歴や寝ていたときの着衣状況、寝返りがどの程度できるか、寝かせたときの体位、発見者は誰か、基礎疾患の有無、布団の状況など多岐に渡っています。
亡くなった際の状況などの詳細がわかることによって、乳幼児突然死症候群の予防をはじめとした解明につながるということなのです。
それ以外に突然幼い子供を失った親にとっては少し残酷なような気もしますが、親の許可を得た上で法医解剖や病理解剖をおこなわれる場合もあるようです。
たくさんの時間を子供と過ごすことが多いママにとって乳幼児突然死症候群は本当に怖い病気です。就寝時に発症することが多いといわれているため、子供一人で寝かせることさえも不安を感じるママ達も少なくないようです。
こういった不安を持ったママや実際乳幼児突然死症候群で子供を亡くしたママ達は、ブログなどによって多くのママ同士で心情や情報の共有をして、少しでも前向きに子育てができるようにと心の支えにもなっているようです。
乳幼児突然死症候群の実情とは?
厚生労働省の調査によると乳幼児突然死症候群で命を落とした乳幼児の数は、1995年には579人、1996年には526人、1997年には538人と例年500人以上を示していました。
その後1998年には399人、1999年には412人と一時前年度よりも増加しましたが、それ以降は毎年減少し続け、2005年にはやっと100人台まで減少し196人でした。2015年では93人と何とか二桁台まで減少しました。
しかし乳幼児突然死症候群は1歳未満の乳児の死亡原因の中で3位に入るほど見過ごせない症候群と言えます。中でも自宅以外でもっとも長い時間を過ごす機会のある保育施設での発症も顕著なようです。
「うちの子は生まれた時から健康だし、関係のない話」とほとんどの親たちがこのように考えるかもしれません。しかしそんな元気な子供でさえも突然息を引き取ってしまうという信じられないことが起きてしまうのです。
多くのブログで実際乳幼児突然死症候群により子供を亡くしたママや発症したものの発見が早く助かったママなどがさまざまな思いを綴っています。突然発症して早期発見で命が助かる可能性が高い段階だとしても冷静な行動がとれる親は多くないと思います。
しかし同じ思いを経験してもらいたくないと考えるママ達の思いを組んで綴られたブログを読むことによって、少しでも予防することができるよう心がけましょう。
まとめ
乳幼児突然死症候群の喪失感から脱出できたのはブログだった(前編)
乳児突然死症候群とは?
乳幼児突然死症候群の実情とは?