「乳幼児突然死症候群の喪失感から脱出できたのはブログだった(前編)」では、乳幼児突然死症候群の実情についてご説明いたしました。後編では、 乳幼児突然死症候群 の原因と考えられている事柄についてご説明いたします。
わが子をなくし辛い思いをされている方にとって ブログ はどのような役割を果たすのでしょうか。
乳幼児突然死症候群の喪失感から脱出できたのはブログだった(後編)
乳幼児突然死症候群の原因と考えられているものは?
乳幼児突然死症候群は病歴などもない状態で突然命を落としてしまうことから、原因を追求することは非常に難しいと考えられています。
しかし乳幼児突然死症候群で命を落とした際の検視や解剖などにおける調査と研究によって、ほかの寝方をしていたときよりもうつぶせ寝の時のほうが乳幼児突然死症候群を起こす可能性が高いということがわかりました。
そしてベッド素材や就寝させる環境も大きく影響します。ベッドや布団が柔らかく沈みやすい場合、また赤ちゃんの顔が埋まりやすい布団やタオル、ぬいぐるみなどが置かれている場合も可能性が高くなると考えられています。
比較的気温の低い季節での発症が多いといわれていますが、その中には寒さを防ぐために厚着をさせたことにより必要以上に体温があがってしまったり、厚い布団をかぶせることで呼吸の妨げになってしまうこともリスクを高めると考えられています。
またそれ以外にも妊娠中、また出産後でも赤ちゃんが近くにいる状態での喫煙は乳幼児突然死症候群に大きく影響するとも考えられています。そして発症のリスクを低くするためには母乳を推奨しています。
人工ミルクだけを続けた場合、乳幼児突然死症候群のリスクが5倍近く高まるという結果も出ています。明確な理由は確定していませんが、人工ミルクと比較すると母乳は免疫力を高め、満腹感を継続しやすいなどがあげられています。
そのほか女児よりも男児のほうが発症率が高く、生後2ヶ月から生後6ヶ月くらいの乳児が多い、出産時未熟児、または低体重だった場合などが乳幼児突然死症候群のリスクが高くなると考えられています。
「さよなら」も言えずに急に逝ってしまった我が子の死を自分の責任なのではないかと責め続ける親たちもたくさんいるようです。
受け止めきれないのはあたり前です。そういった中、実際乳幼児突然死症候群で子供を亡くしたママ達が亡くなった時の状況や心情を綴っているブログが非常にたくさんアップされています。
突然わが子を亡くした喪失感から自身で抱えきれない現実を叫びたいという思いもありますが、多くのママ達は同じ思いをほかのママ達には味わってもらいたくないとして、つらい気持ちを抱えながらも語り続けてくれているというものです。
その思いに、同じ乳幼児突然死症候群でわが子を亡くしたたくさんのママ達も励まされているのです。その一つに「赤ちゃんはもういないのにおっぱいが張るの。とてもつらい。」という言葉をブログに残しているママがいます。
頭では我が子の死をやっと受け入れ始めてきたものの、体だけはママとしての役割を未だ果たそうとしていることが心を痛め続けているということです。こういった思いを綴ることができるのは、実際わが子を亡くした悲しみを経験したからこそです。
近年SNSは世間を賑わせたり、人間関係を複雑にしたりと、あまりいい印象は持たれていないことのほうが多いでしょう。
しかしわが子を亡くし外出もできず、人と直接関わることさえもつらい中で、同じ立場の人たちの思いをブログなどで知ることができることで、わずかでも喪失感から抜けられるのであれば、積極的に支えにしても良いのかもしれません。
まとめ
乳幼児突然死症候群の喪失感から脱出できたのはブログだった(後編)
乳幼児突然死症候群の実情とは?
乳幼児突然死症候群の原因と考えられているものは?