水疱瘡 は他の人に感染しやすい病気です。どの段階が感染の可能性があるかということを正しく理解することで二次感染の危険性を減らすことができます。
水疱瘡の潜伏期間中でも感染の可能性があります
潜伏期間と感染
まず、VZVと呼ばれる水痘帯状疱疹ウイルスが人体に入ることで感染します。しかし、発熱や発疹などの症状がすぐに出るわけではなくウイルスが人体で増殖する 潜伏期間 があります。この期間は約10日間から21日間と言われています。この期間は咳などの飛沫感染によって他の人に感染していきます。その後、発熱や発疹などが出現する発症の段階に入ります。発疹から水痘、かさぶたになるまでの期間です。すべての水痘がかさぶたになるまでは感染の危険があります。
このように、潜伏期間中でも他人に感染してしまうのが水疱瘡の特徴です。近所で流行しているときは、症状が出ていないからと言って安心はできません。すでにウイルスが体内に入っていて潜伏期間の段階になっている可能性があります。潜伏期間中は自覚症状がないため、発疹がでてから水疱瘡と気が付くことがほとんどです。
家庭内で兄弟に水疱瘡が出たときは、他の子どもが水疱瘡になっていなくても潜伏期間だと考えてほぼ間違いはありません。また、幼稚園や保育園で水疱瘡になった子が出た場合は感染して潜伏期間の危険性を疑うようにします。
水疱瘡にかかったことのない大人の中には、潜伏期間中と思われる子どもとの接触を避けたがる人がいるかと思います。妊婦の場合、胎内にいる子どもへの影響を考えるとなるべく接触を避けた方が無難と言えます。ただし、一般の大人の場合、接触を避けても他の人から感染する可能性があるため早めに予防接種を受けた方が良いです。
潜伏期間の過ごし方
水疱瘡が発症している間は保育園や幼稚園に登園することができません。しかし、潜伏期間は登園ができます。家族に水疱瘡が出ている時は兄弟に移る可能性は非常に高いものの、保育園や幼稚園からは何も制約がありません。
潜伏期間かなと思う期間はどのように過ごせばよいのでしょうか。
まず、必要以上に恐れないことが大切です。予防接種を2回打っている場合、感染して発症しても軽症で済む場合がほとんどです。完治までにかかる期間は人によって様々ですが、命に関わる状態になることはほとんどないため水疱瘡を恐れすぎないようにします。潜伏期間の子どもでも、発症まで至らないこともあります。
次に、肌の状態を念入りにチェックします。発症の初期症状である発疹は体の様々な個所にできます。子どもによっては陰部や頭の上など目立ちにくい場所にできる場合もあるため、潜伏期間かな、と思った場合は毎日体中の皮膚を確認するようにします。もし発疹を発見した場合は虫刺されよりも水疱瘡の可能性があるため、早めに医療機関にかかるようにします。発症から72時間以内であれば服薬で症状を軽減することができるため、すぐに医療機関にかかることができるように、家族で話し合っておくことが大切になります。
季節と潜伏期間
水疱瘡が流行する季節によっても潜伏期間なのかどうかも変わってきます。
例えば、春から秋の場合は保育園や学校は窓を開けていることが多いために空気の循環がされています。そのため、VZVが感染するリスクは低くなります。
冬では教室が閉まったままの状態になり感染の可能性が高まります。VZVはせきやくしゃみによって簡単に感染するためです。冬では特に、マスクや手洗い、うがいなどを習慣的に行っていくことが大切です。また、冬は寒いために体の抵抗力が下がりやすく、感染しやすい一因となっています。冬はインフルエンザや風邪などの病気を気にすることが多いですが、水疱瘡の発症にも気を付けるようにします。
まとめ
水疱瘡の潜伏期間中でも感染の可能性があります
潜伏期間と感染
潜伏期間の過ごし方
季節と潜伏期間