「便秘」は、個人差があり一概には決められません。毎日排便がなくても排便がスムーズで痛みがなく、元気な子どももいます。しかし、吐き気や腹痛、排便時に肛門に強い痛みや出血があるのであれば、 便秘 を 解消 する必要があります。
毎日の 食べ物 から見直して慢性化や重症化する前に対処が必要です。
子どもの便秘解消に役立つ食べ物
便秘の原因と症状
便秘には大きく分けて二つの原因があります。一つ目は、食が細い、野菜嫌いなどから食物繊維が不足し、大腸の働きが弱い状態です。二つ目は、便が硬くてお腹はゴロゴロと動いているのに、なかなか排便には至らないという状態です。
また、これらの症状に密接した関係にあるのが腸内環境です。腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが悪いと便秘は改善されず、便秘だから善玉菌と悪玉菌のバランスも良くならないというようにループしています。
大腸の働きが弱いタイプには<不溶性食物繊維>
不溶性食物繊維は便の量を増やしてくれます。便の量が増えることにより、大腸を刺激して働きを活発にし、排便を促進します。ただし、不溶性食物繊維には便を固める働きがあるので、硬くコロコロしている状態の時は逆効果になるので気を付けます。
不溶性食物繊維の代表的な食品は豆類、きのこ類、根菜類、玄米などです。
便が硬い・コロコロしているタイプには<水溶性食物繊維>
水溶性食物繊維は水分を保有する性質があるため、便をやわらかくして排泄をスムーズに助けてくれます。また、水分のおかげで便の量が増え大腸の働きも活発にしてくれます。
水溶性食物繊維の代表的な食品はこんにゃく、海藻、ごぼうなどです。(ごぼうは不溶性、水溶性両方の食物繊維を含んでいます)
腸内環境を整えるには<善玉菌を含む食べ物>
腸内環境を良くするには、善玉菌優勢が良いことは知られています。腸内は善玉菌と悪玉菌が生存していますが、平和的に共存しているわけではありません。実は腸内で領地(腸内フローラ)争いをしています。
そして、もう一種類日和見菌という菌が存在していますが、この日和見菌は優勢方と同じような働きをします。その為、悪玉菌が優勢になると、善玉菌は優勢になりづらくなります。そして、悪玉菌優勢が続くと、便秘や免疫力低下などの悪影響を及ぼします。
善玉菌は赤ちゃんのお腹の中には沢山いますが、成長や加齢と共に減少していきます。それを補う為にも、善玉菌を積極的に取り入れることが望ましいです。
善玉菌の種類は多数ありますが代表格は以下のとおりです。
- 乳酸菌…ヨーグルト・チーズ
- 納豆菌…納豆
- 酵母菌…チーズ・味噌
- 麹菌…味噌
※牛乳アレルギーのある場合、アレルギーが便秘の原因になる場合もあるので注意してください。
善玉菌を上手に食べる
善玉菌の中でも、乳酸菌は胃酸に弱く、生きたまま腸まで届きづらいといわれています。その為、食後の酸の弱まっている時に食べるのがおすすめです。また、オリゴ糖、リンゴ、ハチミツなどは、乳酸菌のエサになるので、一緒に食べると効果的です。
納豆菌、酵母菌、麹菌は胃酸や熱にあまり影響されず、生きたまま腸に届きやすいといわれています。また、大豆には乳酸菌のエサになるオリゴ糖が含まれています。
この納豆菌、酵母菌、麹菌を含む食事は、悪玉菌が好む高タンパクな食事のメニューになりにくく、積極的に取り入れたい食品です。
食習慣
便秘に限らず、成長期の子どもには当然のことですが、朝食は必ずとるようにします。食物繊維の摂取もそうですが、必要な栄養素の摂取により活発な運動が腹筋を鍛え、排便にも影響します。
また、便秘解消に良い物を食べていれば、確実に解消されるということではなく、規則正しい食事により腸が正常に活動し、定期的な排便が促されます。
また、食べる事だけではなく、水分の補給も忘れてはいけません。子どもの体は、大人よりも多くの水分を必要としていますが、一日を活発に過ごすうえで、大量に発散しています。体調に必要なだけの水分の補給では、便が硬くなり易くなってしまいます。
子どもは水分補給を忘れがちなので、心がけて改善したいところです。
まとめ
子どもの便秘解消に役立つ食べ物
便秘の原因と症状
大腸の働きが弱いタイプには<不溶性食物繊維>
便が硬い・コロコロしているタイプには<水溶性食物繊維>
腸内環境を整えるには<善玉菌を含む食べ物>
善玉菌を上手に食べる
食習慣