子供は風邪をひいた時や疲れた時などに頭痛を訴えることがよくあるものですが、痛む部位によって心配な 頭痛 もあると言います。子供が 後頭部 の痛みを訴えた場合はどのような病気の可能性があるのでしょうか。対処法も含めてご紹介いたします。
後頭部の痛みを訴える頭痛で気がかりな病気とは
子供の頭痛
子供にも大人と同じようにいろいろな頭痛があります。とりわけ、ストレス社会と言われる複雑な現代社会では、子供も大人同様にストレスにさらされていることもあり、精神的なケアを含めて早期に対応する必要があると言われています。
子供の頭痛が直ちに頭の病気に結びつくことはほとんどないと言われています。
痛みの起こり方が急で、今までに経験したことのない急性型の頭痛は風邪症状のひとつである場合やおう吐や悪心を伴う場合には髄膜炎などの可能性があります。
また、風邪症状がないにもかかわらず、激しい頭痛を訴えるような場合には、頭部外傷や脳内出血などの可能性があります。
痛みが繰り返してあって、徐々に痛みが始まる頭痛にはさまざまな病気が考えられます。
子供にも大人同様に緊張性頭痛が多く、長時間ゲームを続けたりする生活習慣やストレスなどの精神的な要因も看過することはできません。緊張型頭痛は近年、増加傾向にあります。
また、視力の低下や眼精疲労も子供の頭痛の原因になることがあります。さらに、副鼻腔炎でも慢性の頭痛になることがあることもよく知られています。
子供にも片頭痛がありますが、両側性であることが多く、腹部症状を伴うことが特徴的です。
後頭部の頭痛
頭痛は痛む部位によって原因が違うと言われています。後頭部が痛む頭痛の場合、「緊張型頭痛」「後頭神経痛」「くも膜下出血」という3つの可能性が考えられます。
「緊張型頭痛」は頭痛の中で最も多いと言われているものです。長時間同じ姿勢をとり続けたり、猫背などの悪い姿勢をとり続けることによって、首や肩の筋肉がこることで生じる頭痛です。首や肩の筋肉の血流が悪くなると脳の血流も悪くなってしまうのです。
昨今、長時間にわたってゲームをしたりして眼精疲労も相まって、緊張型頭痛を訴える子供が多くなってきています。また、緊張型頭痛はストレスもその原因になると言われています。
「後頭神経痛」は後頭部の大後頭神経・小後頭神経・大耳介神経という3つの神経が刺激されることによって生じる頭痛です。首の付け根から後頭部にかけてズキズキ痛んだり、電気が走るようなビリッとした痛みを感じるのが特徴です。
痛む部位はどの神経が刺激されているかによって違ってきます。吐き気などはありませんが、圧痛点と言って圧迫した時に強く痛みが出るポイントがあることが知られています。
「くも膜下出血」は脳を覆う3枚の膜の中のくも膜の下で出血する病気です。後頭部を殴られたような激しい痛みに突然襲われ、痛みが治まることはありません。
また、痛みが出た瞬間に痛みのピークに達して、徐々に痛くなるということはありません。大人の場合は脳にできた動脈瘤の破裂が原因になりますが、子供の場合には脳動静脈奇形など先天的な脳血管疾患が原因となります。
くも膜下出血を発症してはじめて脳動静脈奇形が発覚するというようなこともあるようです。
要注意な頭痛とは
頭痛に伴い発熱とおう吐がみられる場合は髄膜炎やウイルス性脳炎など重篤な病気が疑われることがあるので、直ちに医療機関を受診してください。
髄膜炎は風邪などのウイルスが体内に侵入して髄膜に炎症を起こす病気です。項部硬直と呼ばれる首筋が硬くなる症状が特徴的です。首を前に倒すことができなくなって、後頭部や背中の痛みを訴えることがあります。
ウイルスが原因になる無菌性髄膜炎と細菌が原因の細菌性髄膜炎の識別は困難な上に、細菌性髄膜炎の死亡率が高いことがよく知られています。
髄膜炎と同様に発熱とおう吐を伴う頭痛には、ウイルス性脳炎の可能性もあります。
脳腫瘍は1万人に1人の発症率ですが、初期の症状として頭痛や吐き気が多いものです。しびれや麻痺、歩行障害などがないか、お子さんの様子をよく観察してください。
まとめ
後頭部の痛みを訴える頭痛で気がかりな病気とは
子供の頭痛
後頭部の頭痛
要注意な頭痛とは