幼稚園や学校などで風邪の流行る季節に、咳や鼻水が出るなどの症状はそれほど気にしないことです。たいていは、1~2度処方された薬を飲み切る頃には完治します。ですが、1か月近くも続いていり咳込んだときとても辛そうだということになると心配になります。
喘息様気管支炎 の特徴をまとめましたので参考にしてみてください。
気になる咳、喘息様気管支炎とは
喘息様気管支炎と気管支喘息との違い
気管支喘息と喘息様気管支炎の大きな違いは2つあり、1つめはその原因です。気管支喘息はアレルギー性のもので、主にダニや埃などが咳の発作要因になりますが、喘息様気管支炎は、ウィルスや細菌に感染して気管支が炎症を起こしている状態です。
2つめは重度の症状への移行です。気管支喘息は、重度になると発作が長時間続き呼吸困難からチアノーゼが出現しますが、喘息様気管支炎は気管支喘息のような重度の発作は起きないとされています。
また、気管支喘息は成長に伴って消えていく場合が多いですが、そのまま大人の喘息になってしまう場合もあります。しかし、喘息様気管支炎は小学校にあがる前に発作を起こさなくなります。
喘息様気管支炎の症状
症状は喘鳴(ぜんめい)ゼイゼイやヒューヒューという呼吸音、痰がらみの咳やウィルスや細菌の感染による発熱や鼻水があります。喘鳴を除いては、一般的な風邪の症状に大変良く似ています。
ウィルスや細菌が侵入から分泌液が盛んに作られ、痰として体外に排出する作用が強く働き咳き込んだ時に嘔吐しそうになる、または実際に吐いてしまうこともあります。
喘鳴は離れていても聞こえるほどに大きな音から、聴診器を当てなければわからないほどの小さな音もあります。3歳以上になると気管支の径が大きくなってくるので、喘鳴がある場合は気管支喘息の可能性が高くなります。気管支拡張剤によって症状が改善されるのも、気管支喘息の特徴です。
治療と薬
室内は加湿器や洗濯物を干すなどして乾燥を防ぎ、安静に過ごします。水分をしっかりとるようにしますが、一度に補給するのではなく回数を増やすようにします。
薬は気管支喘息と同様のものが処方されます。狭くなった気管支を広げる気管支拡張剤と、軽い咳止めに、細菌の感染がある場合には抗生物質が処方されます。
気管支拡張剤は内服と皮膚に貼るホクナリンテープなどがあります。皮膚に貼るタイプのものは、特に夜間の就寝中の咳に効果があります。咳止めは強い効能のものを服用すると、痰の排出の妨げとなるので軽い効能のものがよいようです。
気管支拡張剤や抗生物質でも、改善がみられないときは抗アレルギー剤が処方されることもあります。気管支拡張剤の副作用としては、動悸や手足の震えがあります。テープの場合は被れることがありますが、どちらも使用を中止し医師に相談しましょう。
喘息様気管支炎の注意点
大きな発作や呼吸困難がないのが特徴ですが、気管支喘息にみられる陥没呼吸になることがあります。陥没呼吸とは、呼吸をしても肺に空気が送り込まれないために、胸の上部と下部がペコペコとへこむ状態です。このようになると重度なので、場合によっては入院が必要になります。
1歳未満の乳児の場合、呼吸が苦しく咳や痰に喉の活動を邪魔されているので、授乳ができなくなる場合も大いにあり、やはり入院となります。
また、気管支よりもさらに細い細気管支炎の可能性もあり、入院治療となりますので要注意です。
乳児の頃より頻繁に喘鳴がある、3歳を過ぎても頻繁に気管支炎になる、他にアレルギー性の疾患がある場合は喘息の可能性が疑われます。
まとめ
気になる咳、喘息様気管支炎とは
喘息様気管支炎と気管支喘息との違い
喘息様気管支炎の症状
治療と薬
喘息様気管支炎の注意点