赤ちゃんの夜泣きと言えば、子育て中のお母さんなら誰でも一度は経験する当たり前の光景です。しかし、よく見る光景であるからといって侮ってはなりません。激しい 夜泣き の中には非常に恐ろしい「腸重積」という病気のサインが隠れていることもあるのです。
油断は禁物!激しい夜泣きは腸重積のサイン
赤ちゃんはなぜ夜泣きする?
10ヶ月もの長い間、お腹の中で大切に育ててきた赤ちゃん。ようやく出産にこぎつけ、愛する我が子の可愛いらしさに胸を躍らせるお母さん達も多いでしょう。しかし、すぐにやってくる大きな試練があります。それが夜泣きです。
一般的には、夜泣きは生後3ヶ月~6か月までの間に始まり、はっきりとした原因が無いとされています。日中機嫌よくしていたかと思えば夜になって急に不機嫌に泣き続け、両親がどんなにあやしてもなかなか泣き止みません。
一説によると、夜泣きが始まる時期と赤ちゃんの脳がめざましい発達を遂げる時期が重なっており、様々な情報や感情による刺激に脳が過剰に反応しているのではないかと言われています。
夜泣きと病気のつながり
夜泣きは原因不明のものとされていますが、実はちゃんと理由がある場合があります。それは、小さな体に不調を抱えている時です。赤ちゃんは抵抗力もそれほど強くはなく、体の機能も未熟なため病気にかかりやすいものです。
当然ながら、言葉も話せない赤ちゃんがお母さんに助けを求めるには、延々と泣き続けるしかありません。あまりに泣き続ける場合は、一度服やオムツをすべて外して、体の隅々までチェックしてみると良いでしょう。
お母さんが気付かないうちに虫刺されやケガをしていないか、オムツかぶれが痛いのではないか等、体の外側をチェックします。それでも何も見つけられない場合、いずれかの病気にかかっている可能性が高いのです。
例えば中耳炎は、赤ちゃんが罹りやすい病気であるにも関わらず、外から見ただけではわからないため、気づかないことも多く、夜泣きが長引くことになります。
このような場合もあるので、「また夜泣きをしている」など安易に決めつけるのではなく、慎重に赤ちゃんの様子を見極めるようにしましょう。
特徴的な夜泣きは腸重積かも
しばらく激しい夜泣きをしていた赤ちゃんが、いつの間にかケロッとしています。しかしその10分~30後、また激しく泣き始め、しかもそのサイクルを何度も繰り返している場合が存在します。このような夜泣きの場合、「腸重積」という病気が疑われます。
腸重積とは、腸の壁の一部が後部の腸の中に入り込んでしまう病気です。原因は不明ですが、入り込んでしまった臓器は血行を阻害され、やがて壊死してしまいます。
生後4か月から2歳までの乳幼児に多く見られ、24時間以内、遅くとも数日以内に処置しなければ命を落としてしまう恐ろしい病気なのです。
腸重積の症状は?
この病気は、それまで機嫌よくしていた赤ちゃんが突然激しく泣き始めます。痛みには波があるのが特徴で、しばらくすると痛みが引くのですが、その後30分以内にまた痛みがやってきます。激しい痛みのため、嘔吐してしまう子も多くいます。
この泣き方をする赤ちゃんの場合は、最初に腸重積を疑いましょう。次第に泣かなくなっても、体力が尽きて泣けなくなる場合もあります。オムツをチェックし、血液が混じったジャムのような便が出ている場合は、すぐに救急搬送が必要です。
腸重積は早期発見が何より大切であり、特徴ある夜泣きはそのサインとなります。このことを知っているだけで、大切な赤ちゃんの命を助けることができるのです。ただの夜泣きと油断することなく、いつもと違うところはないか注意して様子を見るようにしましょう。
まとめ
油断は禁物!激しい夜泣きは腸重積のサイン
赤ちゃんはなぜ夜泣きする?
夜泣きと病気のつながり
特徴的な夜泣きは腸重積かも
腸重積の症状は?