予防接種に抵抗を感じるママ達も少なくありません。そのほとんどは接種後の副反応が最悪な状態で出てしまった場合を考慮してのことでしょう。 発熱 のような軽度なものばかりではなく、まれに非常に重篤な副反応もあるようです。
今回は 予防接種 の副反応を紹介します。
予防接種後の発熱は比較的軽度な副反応のあらわれ? (前編)
予防接種にはどのような種類があるの?
子供の予防接種には国が取り決め市町村が実施している定期接種と、希望者のみ任意接種があります。
2017年現在、定期接種とされているものはHib(ヒブ)ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、四種混合ワクチン、BCG、MR(麻しん風しん混合)ワクチン、水ぼうそうワクチン、日本脳炎ワクチン、ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん)ワクチンとなっています。
ヒブ感染症はおもに乳幼児が罹患しやすく、気道に感染し悪性に発展することで髄膜炎や敗血症、関節炎など重篤化する可能性の高い病です。重篤化したうち3%から6%程度の人が命を落としています。
通称DPT-IPV、四種混合ワクチンは2012年から導入されたジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオの4つの病原菌に対応する混合ワクチン製剤です。
1期は生後3ヶ月から接種でき、4回目を接種します。11歳からは2期として、ジフテリアと破傷風の病原菌に対応した二種混合を1回接種します。
それぞれ単独のワクチンを複数回ずつ接種することは、子供の体調やスケジュール的なことを考えても非常に困難なものでした。四種混合になったことで一度の接種で複数の病原菌を予防することが可能になるため、ママ達にとっても非常に助かるものとなりました。
ジフテリアはのどを経由して毒素が侵入し、心臓の神経や筋肉に感染することで、麻痺や心不全を起こし、最悪の場合命を落とす危険のある病です。2000年以降国内での罹患者の報告はないものの、過去には1年で8万人以上もの罹患者が出た年もあります。
百日咳は激しい咳により呼吸困難に陥り、痙攣を起こすことがある病気です。肺炎や窒息などの合併症も懸念されています。罹患者の0.2%、生後6ヶ月以内の子供の場合は0.6%もの死亡率が報告されています。
破傷風は傷口から菌が侵入し神経に作用することから、運動機能障害などが起きる可能性もあり、呼吸困難に陥り命を落とす危険もあります。
ポリオは過去に大流行したものの、1980年を最後に罹患者は発生していません。しかし発症した場合、口から入り腸にウイルスが侵入することにより、手足の麻痺が出てしまう病です。
現在でも治療薬がないために、一度罹患すると一生麻痺が残ってしまうということになるのです。
BCGは結核を予防するワクチンです。結核は風邪のような症状が長期にわたり続き、髄膜に炎症が広がると命を落としたり、重い障害を抱える危険性のある病です。
麻しんは、国立感染症研究所の調査結果でも先進国でも罹患者の約1,000人に1人が脳炎を発症する可能性がある非常に怖い病気です。先進国でも麻しんで命を落とす割合も約1,000人に1人と決して低いとは言えない数字です。
風しんは特に妊娠初期の女性が感染すると胎児にも感染をしてしまい、出生後障害を持つ可能性も高くなる怖い病気です。
水ぼうそうは微熱程度の発熱があり、その後全身に発疹が出始め、次第に赤い膨らみのある水疱に変わり強いかゆみを発します。非常に強い感染力があるため、定期接種になる以前は100万人もの人々が罹患していました。
子供が罹患した場合、合併症として肺炎や脳炎に発展する可能性も高く、神経系に麻痺が起こる場合もあります。そのほか予防接種にはおたふく風邪ワクチン、インフルエンザワクチン、A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチンなどがあります。
まとめ
予防接種後の発熱は比較的軽度な副反応のあらわれ?(前編)
予防接種にはどのような種類があるの?