ストレス社会と言われている現代社会においては、ストレスにさらされているのは大人だけではありません。さまざまなストレスが原因になると言われているうつ病も大人だけではなく、子供にも増加してきているようです。
うつ病 の 原因 についてご紹介いたします。
やはりストレス、子供のうつ病の一番の原因
子供のうつ病とは
うつ病とはさまざまな精神的・肉体的なストレスが重なってしまうなどという原因で脳の機能障害が起きている状態だと言われています。大人の場合、ものの見方が否定的になり、ふさぎ込むことが多くなりますが、子供の場合はあらわれ方が違ってくるようです。
大人のうつ病では、抑うつ症状・興味や関心の低下・食欲減退や増加・焦燥感・集中力低下などのように主に精神的な症状があらわれます。
一方、子供の場合には、腹痛や頭痛などの身体的な症状を訴えることが多いものです。また、抑うつ感がある場合にも言葉で自分の精神状態をうまく表現できないために「元気がない」「イライラしている」といった状態に見えることもあります。
うつ病の子供の中には、過度に活発になるというケースや攻撃性をみせるというようなケースもありますので、保護者は普段の様子と比較しながら観察する必要があります。
子供のうつ病の原因となること
子供がうつ病を発症する原因となることにはさまざまなものがあります。親の死や離婚、転居や友人の転居などにおける人との別離、友達ができないことも含めて学校への不適合、自分自身の重い病気などが大きなものとして考えられます。
普通の悲しみや悩みは一過性のものであり、時が経つとだんだんと薄らいでいくものですが、上述のような悲しみや悩みの状態が長引くと身体的・精神的な症状が出てくることがあるのです。
症状の出方は大人と違いますが、発症のメカニズムは大人と同じです。
さまざまなストレスにさらされ続けていると、脳内の神経伝達物質の中の感情をコントロールするセロトニンやノルアドレナリン等が減少してしまい、これらの受け渡しがうまくいかなくなることがうつ病を引き起こすと言われています。
上述のように、子供のうつ病の症状は大人と違うだけではなく、非常に個人差が大きいと言うこともできます。
うつ病かもしれないと考えた場合、友人関係や学校での態度を参考にするとよいと言われているのは、家庭の中だけで子供を見ていては判断を誤ることがあるからでしょう。
仲のいい友達といままでのように遊べない・学校に行くのがつらい・朝起きられないなどという状態が2週間以上続くようであれば、まずは小児科を受診して相談するとよいでしょう。
子供のうつ病の注意点
大人の場合も同じですが、うつ病と同じような症状をしめす他の病気である可能性が子供のうつ病にも存在します。
子供の症状が本当にうつ病によるものなのかという判別が診断において大切になってきます。正しい診断の助けになるように、お子さんのしめすうつ病のサインを見逃さないことが必要です。
また、こどものうつ病の背景に発達障害がある場合があると言います。自閉スペクトラム症の子供は小学校3~4年生になると学校での社会生活に適応することが困難になり、そのことがストレスになってうつ病を引き起こすということがあるようです。
子供のうつ病に身体的な症状が多いことが、うつ病の発見を遅らせる原因になっているという側面もあります。身体的な面だけでなく、総合的に子供の状態をみることができるのは、日常生活を共にしている保護者であるという自覚が必要です。
思春期には不登校となってひきこもり、何もせずにぼんやり過ごしたり、家庭内暴力などの問題行動を引き起こすような場合もあります。これらも強い抑うつ感が自暴自棄な行動となってあらわれているうつ病の症状である場合もあります。
保護者のできるサポート
子供のうつ病も大人と同様に心身が疲れ切っています。身体を十分に休ませることを何よりも優先してください。
また、病気のことや治療によって必ずよくなることを本人に伝えるようにしましょう。そのような話の中で、自分を傷つけたり、自殺したりしないことをしっかり約束させてください。
うつ病の治療には家族や周囲の人の協力や理解が必須です。時にはスクールカウンセラーなども含めて学校関係者とうまく連絡をとって、連携してサポートする態勢を整えましょう。
保護者自身も焦らずに、子供をせかすことなく、ゆったりとした気分で見守るようにしてください。
まとめ
やはりストレス、子供のうつ病の一番の原因
子供のうつ病とは
子供のうつ病の原因となること
子供のうつ病の注意点
保護者のできるサポート