「とびひ」になると水疱が破れジュクジュクして、ただれる。かさぶたになる患部には痒み、痛みもあります。細菌感染による「とびひ」は、子どもになるとあっという間に進行してしまいます。いち早く治療するためには、薬の服用が必要です。「 とびひ 」の 薬 はどのようなものでしょうか?
子どもの「とびひ」に効く薬
「とびひ」の薬はどんな薬
「とびひ」は皮膚への細菌感染が原因なので、抗菌薬を使用します。塗り薬に合わせて内服薬を使用する場合もあります。
塗り薬には、2種類あります。かゆみを抑える抗ヒスタミン薬、炎症をおさえるためにステロイドが含まれるものです。
抗ヒスタミンとは、体内にある物質で痒みを起こす「ヒスタミン」の働きを抑える作用があります。「とびひ」の治療薬は塗り薬が主体ですが、痒みが強い時は内服薬が処方されます。
ステロイドには、保護者の方に様々な考えがあると思いますが、短期間に上手に使えば効果的な成分です。
主にアトピー性皮膚炎であるこどもが「とびひ」になった場合に処方されます。保護者の方針もあわせて皮膚科の医師と相談の上に使用しましょう。
子どもに処方された「とびひ」の薬をほかの家族にも使える?
例えば、子どもが「とびひ」になって皮膚科で処方された薬を子どもから感染した家族にも使用できるかもと思われるかもしれません。
本来、医師からの処方薬は診察した患者の症状に合わせて処方されています。医師が診察していないほかの家族と兼用できる前提で処方されることはありません。
特に内服薬は子どもの患者の場合、その子どもの体重に合わせた量に処方されています。ほかの家族のためにおおまかに薬の量を増減して服用するのは、正しい服用ではありません。何より処方された子どもの服用量が減ることは治療に大きな影響を与えます。
同じようにみえる「とびひ」であったとしても、症状にあっていない場合もあり、薬の兼用は危険ですのでやめましょう。
今年も「とびひ」になったので、去年の薬を使っていい?
「とびひ」は、一度なれば、もうならないわけではありません。何度もなる可能性があります。去年なった「とびひ」と環境も発症条件が違う今年の「とびひ」。去年の「とびひ」によく効いたからと使い切っていない塗り薬を使うのは、やめましょう。
合わない薬は、回復を遅らせ場合によっては悪化させてしまいます。感染する細菌の種類が毎回違うと考えたほうがいいようです。感染する原因菌がいくつかある「とびひ」には、その都度、医師の診察が必要です。
そして、薬には使用期限があります。その使用期限は未開封の場合です。使用状況にもよりますが、今年塗り薬を開封して使用し翌年使う場合、完全に清潔安全とは言えません。
開封したらどのくらいの期間、使用が可能かと薬剤師の方に相談をおすすめします。薬の保管方法も教えてもらえます。安全な服用のためにたいせつなことです。
薬は医師の指示とおり正しく服用・塗布しましょう。
「とびひ」は、細菌感染です。最初の診察では、症状からおよそですが感染した菌を仮定して数日分処方されます。薬を使用して3~4日後に再び診察を受け薬の効き目を確認されます。その時、経過が悪い場合仮定した菌が違うということになり、別の薬が処方されます。
そのために、指示通り薬を服用・塗布しなければ最初に処方された薬があっているかどうか判断できません。
「とびひ」は痛み、痒みのある辛い皮膚トラブルです。感染した子どもはもちろん、ほかの人に感染させないためにも短期間で治療したいものです。そのためには、医師の指示をきちんと守ることが確実な治療につながります。
「とびひ」は自然治癒しないので、個人の判断で良くなったからといって薬を止めることはよくありません。そこから、ふたたび悪化する場合もあります。
小児腎炎、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群という合併症も心配です。子どもが「とびひ」になったら、すぐに治療にとりかかりましょう。
まとめ
子どもの「とびひ」に効く薬
「とびひ」の薬はどんな薬
子どもに処方された「とびひ」の薬をほかの家族にも使える?
今年も「とびひ」になったので、去年の薬を使っていい?
薬は医師の指示とおり正しく服用・塗布しましょう。