一度発症してしまうと、なかなか治らない子供のとびひではできるだけ早い治療開始が重要となります。
子供 の とびひ 治療 では飲み薬や塗り薬が処方されます。どの薬を選択するか判断が難しい病気でもありますので、医師の指示に従うのが大切です。
子供のとびひの正しい治療とは
とびひとは
とびひというのはいわゆる通称で、「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」というのが正式名称です。
小さな子供がよくかかる皮膚の病気のひとつで、小さな擦り傷や湿疹などを掻いたり、触ったりすることで細菌感染を起こす病気です。
また、とびひは第三者にも感染する可能性がある病気です。
患部を掻いたり、触ったりした手でほかのところを触るとどんどんと感染が広がっていく様子が火事を想起させることから、「飛び火」とも呼ばれています。
アトピー性皮膚炎の子供は、皮膚のバリア機能が著しく低下しているので、とびひにかかりやすいと言われています。
とびひは溶連菌やブドウ球菌などがひっかき傷や湿疹といった部位に感染して起こります。
子供の病気と考えられることが多いのですが、大人でも感染することがあるので、家族内で感染拡大しないよう注意することが必要です。
とびひの治療とは
とびひの治療では、まず、抗菌薬という薬を服用するのが一般的です。飲み薬では、感染した細菌を殺す効果のある抗生物質を服用していきます。
とびひは、患部を掻き壊してどんどん感染部位を広げてしまうことがある病気なので、かゆみを抑える薬を飲むこともあります。
塗り薬を使うときは、入浴後に体を清潔にして抗生物質の入った塗り薬を塗っていきます。
水疱が乾いておらず、ジュクジュクしているときは直接触れると水疱を壊してしまう可能性があるため、ガーゼなどを当てて対処することもあります。
抗菌薬での治療
抗菌薬は、細菌を死滅させたり、増殖を抑制したりする効果があります。
感染してしまった細菌の種類によって、薬が異なるため、症状をしっかりと見極めて抗菌薬を処方してもらうことが重要です。
内服薬ではおもにセフェム系やペニシリン系を用います。症状の程度が重いときは、点滴で全身投与を行うこともあります。
子供のとびひでは、フロモックスやメイアクト、サワシリンといった内服薬がよく使われます。
塗り薬ではアミノグリコシド系抗生物質のゲンタシン軟膏やニューキノロン系抗菌剤のアクアチム軟膏などを使います。
副腎皮質ステロイドでの治療
副腎皮質ステロイドは、いわゆるステロイド剤のことで、炎症を抑える効果があります。
子供の湿疹などの治療でよく使われるリンデロンVG軟膏などの塗り薬が処方されることもあります。
ただ、ステロイドは免疫抑制の作用があり、とびひの原因となっている細菌を増殖させてしまうことがあるため、医師によっては使わないよう指示する場合もあります。
とびひに対するステロイド剤の使用判断は非常に難しいので、自己判断しないように注意しましょう。
抗ヒスタミン剤での治療
抗ヒスタミン剤は、ヒスタミンの作用を抑える効果を持つ薬で、飲み薬や塗り薬などで処方されます。とびひは痒みが強いため、抗ヒスタミン剤を使って患部を掻き壊さないようにしていくことが治療の近道となります。
抗ヒスタミン剤を服用すると、眠気が副作用としてあらわれることがあるので、注意が必要です。
とびひができてしまったら
とびひの疑いがあるときは、なるべくはやく小児科か皮膚科を受診するようにしましょう。とびひは早期治療が非常に重要な病気です。
とびひになってしまったら、患部を清潔にしておくために、浴槽での入浴はしないようにして、シャワーだけにしましょう。
お風呂から出たら、清潔なタオルでそっと水分を拭き取り、擦ったりしないように気を付けます。家族間で感染を拡大させないようにするために、タオルは共用を避けましょう。
また、症状が悪化したり、ほかの人へ感染させたりすることがあるため、完治するまではプールや公共の浴場などは避けるようにしましょう。
患部をしっかりとガーゼなどで覆っていれば、幼稚園や学校などへ通うことも問題ありません。
ただ、それぞれの幼稚園や学校などで独自に規制をしている場合もありますので、とびひの程度などを考慮し、園長先生や担任の先生と相談してみるといいでしょう。
まとめ
子供のとびひの正しい治療とは
とびひとは
とびひの治療とは
抗菌薬での治療
副腎皮質ステロイドでの治療
抗ヒスタミン剤での治療
とびひができてしまったら