「てんかんは発作時の対処の仕方が危険退避のコツ(前編)」では、てんかんの種類と原因についてお伝えいたしました。後編では、 てんかん の診断方法と 対処 方法についてお伝えいたします。
てんかんは発作時の対処の仕方が危険退避のコツ(後編)
てんかんの診断方法とは?
てんかんは類似した疾患が多く、てんかんに関して知識を深めた医師でないと診断を下すことは難しいと言われています。診断方法としては脳波検査がとても重要です。
てんかんは発作が起きていない正常時だけでは正確な診断が難しいことから、患者が睡眠時に出るてんかん性異常波、その中でも複雑部分発作を見つけ出す睡眠賦活(ふかつ)試験が非常に重要と言えます。
当試験をおこなう際は、自然な睡眠を待っておこなう場合と、薬剤によって睡眠を誘発しておこなう場合があります。
薬剤を使用しての睡眠誘発については、幼児など低年齢の子供にやむを得ずおこなうことが多いですが、この方法は正しい脳波の動きだけを取りにくいという問題もあるようです。
そのほか発作が起きていた時間と回数、どのような発作か(硬直、転倒、意識喪失など)などの発作状況の確認、血液検査、画像検査、生化学的検査などがおこなわれます。てんかんの中には遺伝的要素が高いものもあるため、遺伝学的検査もおこなわれる場合もあります。
てんかんは突然発作が起こるため、その場にいる人の即座の的確な行動が必要となります。医師は検査だけでなく症状の出方を細かく問診することで、家族などが発作時如何に対処できるかの指導を受けることもでき転倒や誤嚥などの二次災害を避けることができます。
てんかんが起きた時の対処とは?
てんかんの発作が発生した際の対処として、発作で嘔吐した場合喉を詰まらせたり窒息しないように横向きに寝かせる、転倒時頭や体をケガしないようにフォローする、日ごろから発作時間や状態などをしっかりと観察しておく、窮屈な洋服は脱いだりゆるめたりする、無理にてんかん症状を止めようとしないなどが特に注意する点です。
てんかんは症状の出方によって抗てんかん薬だけでほとんど症状が治まるものもあれば、外科的処置も必要な長期的治療となる場合もあります。
てんかん症状が出るようになった場合は、一度しっかりと病院で検査してもらうことで再発率や転倒などの二次災害を少しでも抑えることができるものです。
患者が子供の場合、子供自身も、またてんかんの症状を目にしてしまった友人なども、てんかんの症状にとても恐怖心をもつ可能性も高く、それが原因でいじめの対象となったり、避けられたりする原因にもなり兼ねません。
そのため親は先生や友人たちへの十分な理解を深めてあげることも大きなサポートになります。
まとめ
てんかんは発作時の対処の仕方が危険退避のコツ(後編)
てんかんの診断方法とは?
てんかんが起きた時の対処とは?