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てんかんは完治するのか

kata

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tenkan kanchi

意識障害などの発作を繰り返し起こすてんかん。発作自体は短い時間で治まりますが、発作を起こす状況によっては、大けがや事故を招くなどとても危険なことがあります。そこで、てんかんの治療には、発作が起きないようにコントロールすることが求められます。

てんかん は治療によって、 完治 させることはできないのでしょうか。


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てんかんは完治するのか


- 目次 -

  • てんかんの原因は何か
  • やがて発作が消失するてんかん
  • 治療によってコントロールできるてんかん
  • 難治性のてんかん

てんかんの原因は何か

てんかんは、神経疾患の中では最も頻度の高い病気で、1000人に5~10人の割合で発症するといわれています。

てんかんの原因はさまざまですが、大きく二つに分類されています。

一つは症候性てんかんと呼ばれるもので、脳に何らかの障害が発生することで起こるものです。例えば、脳の損傷や脳出血、脳腫瘍、低酸素症、脳炎、髄膜炎などが原因となります。

小児の場合は、母親のおなかの中にいるとき、あるいは分娩時に何らかの理由で脳が傷ついてしまい、てんかんを起こすと考えられています。

もう一つは特発性てんかんと呼ばれるもので、はっきりとした原因が不明なてんかんです。

しかし近年、特発性てんかんの発症に関わるのでないかという遺伝子が発見されました。てんかんの40%以上は、この特発性てんかんです。


やがて発作が消失するてんかん

実は、小児のてんかんは治る可能性が高い病気です。適切な治療を行い発作をコントロールすると、やがて症状が現れなくなるのです。

別名ローランドてんかんと呼ばれる「中心・側頭部に棘波を持つ良性小児てんかん」は、4~9歳ごろに発症することの多い特発性のてんかんです。小児てんかんの約10%は、この「中心・側頭部に棘波を持つ良性小児てんかん」だといわれています。

症状としては、顔の片側あるいは手や腕に、ピクピクと痙攣発作が現れるのが特徴です。「中心・側頭部に棘波を持つ良性小児てんかん」の患者のほとんどは、思春期以降、自然に発作が治まっていき脳波の異常も見られなくなります。成人までに完治するてんかんの一つです。

小児てんかんの約12%に見られる「小児欠神てんかん」は別名ピクノレプシーと呼ばれ、男子よりも女子に多く見られるてんかんです。

欠神発作といって、突然5~15秒意識を失い活動を中断しますが、すぐに元の状態に戻って活動を再開します。過呼吸で誘発されやすいので、水泳や長距離走、リコーダーや吹奏楽といったものに注意が必要とされています。

この「小児欠神てんかん」も、まれに成人になってもてんかん発作が持続することがありますが、ほとんどの場合は成人までに治るとされています。


治療によってコントロールできるてんかん

完治することはなくても、治療によって確実に発作をコントロールできるてんかんもあります。てんかん発作の一つであるミオクロニー発作は、顔や手足といった身体の一部、あるいは全身が、突然ピクッと瞬間的に筋収縮する発作です。光の刺激によって誘発されることが多いといわれています。

この発作を起こすのが「若年性ミオクロニーてんかん」で、3~10歳に好発します。

「中心・側頭部に棘波を持つ良性小児てんかん」や「小児欠神てんかん」のように小児が発症する特発性てんかんは予後が良好なものが多いのですが、「若年性ミオクロニーてんかん」は成人までに完治するということはありません。

しかし「若年性ミオクロニーてんかん」は、抗てんかん薬によって80~90%の発作を抑えることができるため、さほど大きな問題はないとされています。

ただし、抗てんかん薬は飲み続ける必要があります。発作が治まっているからといって途中で断薬した場合、90%以上の割合で再発するといわれています。


難治性のてんかん

小児の特発性てんかんは、やがて抗てんかん薬を断薬でき完治といえる状態になるものも多いのですが、症候性のてんかんは再発率が高いため断薬は難しいとされています。また予後も、症候性てんかんの原因によって異なります。

ウェスト症候群は、4~7カ月の乳児に発症する症候性てんかんです。頭をガクンとさせるような前屈や、手足をビクンと振り上げる動作など、筋肉が短い萎縮を起こすのが特徴です。

原因としては、脳奇形や結節性硬化症などの神経皮膚症候群、先天代謝異常などが確認されていますが、中にははっきりしないものもあります。

予後は、早期治療が行われるようになって改善されてきていますが、知的障害が残ることが多く不良だといえます。また、ウェスト症候群の一部はレノックス・ガストー症候群に移行します。

レノックス・ガストー症候群は1~8歳に好発するもので、強直発作、非定型欠神発作、脱力発作、ミオクロニー発作など多彩な発作を起こします。

時には、痙攣重積発作が見られることもあります。痙攣重積とは痙攣発作が30分以上続くもので、場合によっては生命に関わる発作です。精神運動発達遅滞を伴うてんかんで、予後はよくありません。残念ながら、こうした難治性のてんかんは、まだまだ完治には遠いといわざるを得ません。

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まとめ

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やがて発作が消失するてんかん
治療によってコントロールできるてんかん
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