てんかんの発作は突然始まり、自然と終わりますが、お子さんが初めてこの発作に見舞われた日、あなたはどう 対応 しますか?もしもわが子が目の前で てんかん 発作 を起こしても適切な対処ができるように、日々の心構えをしておきましょう。
子どもがてんかん発作を起こした場合、慌てず対応が基本
突然の発作、まずどうする
子供が突然発作を起こした場合ですが、恐らく想像を上回る尋常ではない様子に、戸惑い慌てる親御さんは多いと思います。しかし、ここはまず親御さんが落ち着くことが肝要です。てんかん自体が命を奪うことはありませんので、とにかく怖がらないで対処しましょう。
もしこれが、人生初めてのてんかん発作だとしたら、落ち着いてすぐに救急車を呼びます。しかし、何度かてんかん発作を起こしている子であれば、医師の指示や身につけた知識を思い出して適切に行動しましょう。
親御さんの心が落ち着いたら次に行うべきことは、発作を起こしている子供の安全を保つことです。お子さんが倒れている場合は慎重に、危険な場所から遠ざけます。
嘔吐がある場合は口まわりの吐しゃ物を取り除き、横向きに寝かせて窒息を防ぎ、衣類の首元やベルトを緩め、メガネや髪飾りなど、本人をお傷つける可能性のある装飾品などは外してあげましょう。
また、意識がもうろうとした状態で動き回るような発作が起こった場合には、一緒に後ろや横を歩きながら、危険なものは先んじて排除しておきましょう。
発作の場所がお風呂の場合は溺れてしまう危険がありますので、顔を外に出したり上を向かせることが大切です。そして同時に、躊躇なくお風呂の栓を抜きましょう。
観察をする
子どもが発作を起こしている横でその状態を観察をすることは、慣れるまではとても大変なことだと思います。
しかし、医師に報告する場合や、今後の対応を考えていくうえでは必要になりますので、発作が起こった時間、経過した時間や動き、様子などを観察しましょう。
観察するポイントは、顔や唇の色、意識の有無、けいれんし始めた身体の箇所です。他にもお子さん特有の症状で、医師から言われている観察ポイントがあればそれを必ず確認し、落ち着いた後にメモで残せると良いでしょう。
発作中にしないでほしいこと
少し前までは子供が舌をかまないように割りばしなどを口に突っ込むことが必要と言われていましたが、現在ではこれは禁忌事項です。窒息や歯を折るなどの恐れがありますので、やってはいけませんが、代わりに下あごを上に持ち上げる対応で、気道確保をしてください。
また、早く意識をしっかり保ってほしい親心はありますが、発作中の子供の身体を揺らしたり、抱きしめたり、ほっぺを叩いたり、水をかけたりしないでください。大声で呼びかけるのもやめましょう。
発作がおさまった直後に水分を摂らせることや、薬を処方したい気持ちもありますが、嘔吐や窒息の危険もあるので、十分に意識が戻るまで待ちましょう。
緊急対応を要する場合
次のような場合はすぐに救急車を呼び、救急車が来るまで介助等の対応してください。
てんかん発作を起こしながら呼吸困難の状態から回復しない場合は、決して自己判断せず、すでに命の危険が生じていますのですぐに救急車を呼び、状況を話して対応してください。てんかんの発作かどうか判断できない場合も同様です。
てんかんに似た発作が起こり、この症状が何によるものかわからなかった場合119番に電話をしてください。高熱がある、水中での発作で水を飲んでいる、火傷やけがをした場合も危険が生じていますので救急車を呼びましょう。
また、通常のてんかん発作は1分から2分で治まりますが、この発作が5分から10分以上続くと重篤状態ですので、早く救急車を呼ぶなどして対応しましょう。
まとめ
子どもがてんかん発作を起こした場合、慌てず対応が基本
突然の発作、まずどうする
観察をする
発作中にしないでほしいこと
緊急対応を要する場合