子供の発達は、親にとってさまざまな面でとても気にかかるものです。他の子より小さいかも?と思ったとき、特にそれが 男子 であればなおさら心配になってしまうでしょう。親の遺伝という要因もありますが、もしかしたら 低身長 は病気かもしれません。
低身長の男子、もしかして病気?
どうして背が低いの?
低身長の原因にはさまざまな可能性があります。家族が皆低身長だから、といった病気とは考えにくい体質的な原因もありますが、小さく生まれたことが関係している場合や、ホルモン・染色体・骨・主要臓器のいずれかの異常が原因であることもあり、また虐待などによる精神症状など心理社会的原因といわれるものもあります。
母子手帳などに載っている成長曲線と照らし合わせて、身長の伸びが遅いかも、と思った時、成長障害かどうかの判断は医師による検査が必要ですが、原因に合った適切な治療を受けるためにも早めに病院に行ってみると良いでしょう。
子供の成長
子供の身長は、一定のスピードで伸びるわけではありません。個人差はありますが、乳幼児の時期は栄養の摂取が重要な働きをしていて、赤ちゃんは1歳までに生まれたときの身長の約1/2も成長し、2歳から4歳までの2年間で誕生時の身長の約2倍になります。
4歳から思春期までの間は成長ホルモンが大きな役割を果たし、1年で約6cmずつ伸びていきます。性ホルモンが大きく関わってくる思春期に入ると身長は急激に伸びて、その成長のピークを過ぎると伸びる速度はゆるやかになり、やがて止まります。
子供の成長には生活習慣が大きく影響してきます。十分な睡眠時間、1日3回のバランスの取れた食事、身体を動かす運動はどれもすこやかな成長のためにはとても大切なものですが、大人の生活習慣が子供に影響を与えるケースが多いので、まずは大人の生活習慣を見直すことから始めてみましょう。
治療法はあるの?
成長ホルモンや甲状腺ホルモンなどの不足が原因となっている場合は、治療ができます。また、身長が伸びない原因となっている病気や環境異常があれば、それらに対する治療ができる場合もあります。いずれも成長障害の原因を早期に明らかにすることが大切です。
小さく生まれたことが関係している場合は、2~3歳までに90%は成長が追いついてきます。追いつかない場合はSGA低身長症が疑われますが、症状によっては成長ホルモンによる治療が受けられます。
体質的な低身長の場合は、たんぱく質をとることが大切だといわれています。カルシウムが骨を強くする成分であることから、牛乳を飲めば背が伸びる、と言われたこともありますが、カルシウムは身長を伸ばすために必要な栄養素のひとつに過ぎず、バランスの取れた食事でさまざまな栄養素を同時にとることが大切です。
また、身長が伸びる効果が期待できると謳ったサプリメントもあります。
低身長な男子の悩み
男子は特に身長に対するコンプレックスを持ちやすいものです。自分に自信がもてないことから、ひきこもりがちになったり学校でいじめやからかいの対象になりやすいといった問題が起こりうると、専門家の間でも考えられているようです。
高いところの物に手が届かない、女性との身長差が気になる、満員電車で人に埋もれてしまうなど、日常生活で高低差を感じることもあれば、背が低いせいで人になめてかかられると感じたり、スポーツで不利な目に合ったりしてくやしい思いをすることも実際に多いようです。
気に入った服があってもサイズがない、かわいいと言われてもかっこいいと言ってもらえないといった悩みもあります。人は誰しも何かコンプレックスを持っているものですが、低身長の男子は自分で気にしないようにしていても他人から指摘されやすく、劣等感を持ってしまいます。
子供のときに自己肯定感を得ることが大切
ネット検索すれば「低身長な男子がモテるために」といったアドバイスがいろいろと書かれていますが、総括すると結局大切なことは「人格」であることが分かります。
第一印象が大事とはいっても所詮それは「印象」であって、どのような人間関係においてももっとも大切なことは身長ではありません。子供は成長にともなって社会を形成し、いじめやひきこもりの問題も出てきます。
なにが要因になるかわからない問題のなかで、低身長はからかいや攻撃の対象になりやすいかもしれませんが、こういった問題に対処するには幼児期にいかに自己肯定感を育むかが重要といわれています。
自己肯定感を高める子育ては今とても注目されていますが、言い方ひとつで子供の感じ方は大きく違ってくるので、身長が伸びないことを心配するだけでなく、家庭での子供との接し方を見直してみることも子供の将来のためにとても大切なことです。
まとめ
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どうして背が低いの?
子供の成長
治療法はあるの?
低身長な男子の悩み
子供のときに自己肯定感を得ることが大切