毎年インフルエンザの季節になると話題になる タミフル 服用時に生じる 異常 行動 の真相を再確認することをお勧めします。
子供に関わる問題ならば、なおさら気になる事柄だと思われます。正しく認識して万が一に備えて対処できれば、必要に怖がることではありません。
タミフルを服用すると本当に異常な行動をしてしまうのか?
タミフルの注意事項
タミフルを服用すると稀に妄想・せんもう・けいれんなどの精神・神経症状があらわれことがあります。
特に子供がインフルエンザにかかった時、幻視・幻覚・幻聴などの<熱性せんもう>と称する異常行動をすることがあります。しかし心配し過ぎないことが大切です。
脳炎・脳症とは関連ありませんが、もし仮に長時間続き、意識障害が見られたら脳炎・脳症の疑いもあるので要注意です。
異常行動をもたらす要因とは
意識障害からくる異常行動は、インフルエンザ等によって脳炎・脳症の症状にも共通し、タミフルの副作用とは言い切れないという報告が厚労省からされています。あまり脳炎・脳症の見られない10代未成年でも、転落・飛び降りのような異常行動が報告されています。
このことから10代未満から未成年での使用を原則中止とし、今後再検討するという傾向にあります。取り組みの姿勢として差し控える傾向にありますが、合併症・既往歴などから判断されるケースならば、医師の判断で処方する場合もあります。
タミフルと異常行動の関連性
タミフルは、日本で販売された平成13年2月以降の10年間で約5,200万人に処方されたそうです。
平成20年11月1日までにタミフルとの因果関係は解明されていませんが転落・飛び降りなどの異常行動で亡くなられた方は、10代の未成年が8人と報告されています。それ以降は公表されている詳細な調査結果はないようです。
参考までにタミフルを服用していないインフルエンザ患者でも転落・飛び降りなどの異常行動はみられているので、タミフルだけが要因とは言えないようです。
なぜ脳症は起きるのか?
結論から申し上げると、現時点でははっきりと原因が解明されていません。インフルエンザウイルスは、初期段階で鼻粘膜に感染し、増殖して全身に広がります。必然的に脳内にもウイルスが侵入されます。
しかし脳症では、脳内からウイルスが検出されたケースはほとんどありません。従って脳症はウイルスが直接脳内に侵入しなくても発症します。
加えて広範囲で細胞がダメージを受け、全身状態が悪化しその結果、呼吸停止や血管が詰まり、多臓器の障害へと進行し、命の危機に関わる重症となります。
鼻粘膜に一番近い感覚や感情を司る側頭葉の脳は、障害を受けやすく幻覚・幻聴などの異常行動がみられるのも事実です。
インフルエンザと脳症とタミフルの関連
タミフルを服用した際に見られた異常行動の発生率と、タミフルを服用しないで発生した異常行動の発生率にはあまり大差がないようです。
脳症の進行は急激で、発熱後48時間以内で脳症になる確率がほとんどで、この時点でタミフルを服用しても脳症の進行を止めることは難しいとの報告もされています。
注目すべき異常行動は、脳症を発症した時に見られる脳の側頭葉に関連する症状と共通していることです。
さらに深刻な異常行動は、タミフル服用後24時間以内に見られるので注意が必要です。再認識事項として重篤な異常行動は、あまり脳炎・脳症の見られない10代未成年にも事例があることです。
近年での住宅事情にも関連していることですが、転落・飛び降りの事故は、マンションなどで発生しているので、発熱中は、なるべく保護者がそばにいて看病してあげることが大事です。
まとめ
タミフルを服用すると本当に異常な行動をしてしまうのか?
タミフルの注意事項
異常行動をもたらす要因とは
タミフルと異常行動の関連性
なぜ脳症は起きるのか?
インフルエンザと脳症とタミフルの関連