水痘 はウイルスによって引き起こされる感染力の強い感染症です。 症状 は発熱や倦怠感、発疹や水ぶくれなどです。
対処療法が中心となりますが、免疫力が弱い子どもの場合はγグロブリン製剤などでしっかりと予防します。早期発見が大切です。
水痘の症状や治療の特徴について
水痘の症状から治療までの流れ
水痘は水痘帯状発疹ウイルスによって引き起こされる感染力が非常に強い感染症です。発熱の後に発疹が現れ、水ぶくれに変化した後にかさぶたになります。かゆみや食欲の低下、全身のだるさが症状として現れます。
子どもに多く見られる病気で、水痘にかかると免疫力がつき再びかかることはありません。ただし、潜伏期間があり症状が出る前からすべての発疹がかさぶたになるまで感染する危険があります。そのため、しっかりと治療する必要があります。
医療機関ではどのように診断・治療が行われるのでしょうか。
最初に発熱が見られ、その後に発疹が出ていればたいてい確定診断がされます。発疹が1個しかない場合は他の病気と区別がつかないため、血液検査をしてウイルスを検出する場合もあります。過去に水痘にかかったことがあるかどうかも診断の目安となります。
水痘と診断された後、症状の程度によって治療の方針も変わってきます。例えば高熱であったり、発熱が続いたり、発疹の数やかゆみが強いかどうかによって処方される薬は変わってきます。
水痘の症状が軽い場合は、対処療法が中心となります。かゆみに対しては抗ヒスタミンなどのかゆみを和らげる薬を処方されたり、湿布をあてて和らげるように指導されることがあります。また、発疹に対しては亜鉛華軟膏という薬で皮膚をかかないように保護していきます。
水痘の症状が重い場合は、抗ウイルス薬が処方されます。アシクロビル(ゾビラックス)やバラシクロビル(バルトレックス)はウイルスの増殖を抑える働きがあり、発熱期間を短くさせたり発疹の広がりを抑える効果があります。
ウイルスが広まる発症初期に内服する薬なので、発症から2日以内に服用し始めます。
免疫力が弱い子どもは注意
免役力が弱いと肺炎や気管支炎、脳炎などの合併症を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
生後4ヶ月までの赤ちゃんは母親から免疫力をもらうこともあり、かかっても症状は軽い場合が多いです。4ヶ月以降は免疫が徐々に薄れ、ワクチンを接種できる1歳までは重症化しやすい傾向にあります。
また、母親が水痘にかかったことのない場合は免疫も受け継がないため、水痘が重症化しやすいです。
水痘の感染者と接触して感染の疑いがある場合、潜伏期間の段階でγグロブリン製剤を注射するなど確実に予防するようにします。これは人の血液から赤血球や白血球を取り除いて精製して免役だけを残したものです。
水痘に対する免疫も多く含まれているため、抵抗力が弱い子どもに使用されています。ただし、γグロブリンの効果は永久ではなく、3か月から半年と言われています。その期間中は予防接種が打てないため注意するようにします。
治療が早く終わるためには
水痘は感染力が強く、病状も長く続く傾向にあるため早く治したいと思う親御さんは多いです。治療を早く終わらせるためにはどのようなことを心がければよいのでしょうか。
まず、早期に発見して治療につなげていきます。抗ウイルスの薬は発症初期に服用することで高い効果を発揮します。また、水痘の予防接種を打っていない場合でも潜伏期間の間であれば効果が見られることがあります。小児科の医師に確認するようにしましょう。
早期に発見するためには、保育園や学校で水痘を発症した子どもがいたら自分の子どもも感染を疑うこと、予防接種を打っていなければこの段階で打つようにします。
水痘の初期症状は発熱や倦怠感、頭痛、腹痛などですが、これらの症状は個人差が大きいためこの段階で水痘を診断することは難しいです。これらの症状の後に小さな赤い発疹が出てきて水痘と確定されることがほとんどです。
まとめ
水痘の症状や治療の特徴について
水痘の症状から治療までの流れ
免疫力が弱い子どもは注意
治療が早く終わるためには