学校検診で視力低下を指摘された時に、眼科を受診して 視力 検査をしてもらうと思います。
眼科での検査の1つに、器械の中を覗いて気球が見える検査があると思います。あの 気球 を見る 検査 は何を調べる検査なのでしょうか?
今回は気球を覗く検査がどのような検査であり、どのような目的で測定しているのか説明していきます。
眼科で視力検査をする前に行う気球を覗く検査で何がわかるの?
気球を覗く検査機器の名前はオートレフケラトメーター
あの気球を覗く検査機器の名前は、オートレフケラトメーターといいます。オートレフケラトメーターは、赤外光を用いて眼底からの反射をコンピューターで解析し、近視や遠視、乱視といった目の度数の測定を行います。
また、オートレフケラトメーターでは、目の度数だけでなく、角膜の形も数値として表すことが出来ます。オートレフケラトメーターによって得られたデーターを参考に、視力検査の時に入れるレンズの度数を決めているのです。
もしオートレフケラトメーターが眼科になければ、おおよその目の度数を知ることができない状態で視力検査を始めなければならないため、一人の視力検査にかかる時間も大幅に増えると思います。
オートレフケラトメーターのメリット
オートレフケラトメーターの最大のメリットは、測定に自覚的な応答を必要としないことです。どうしても、小さな子供では視力検査がうまくできない場合があります。
しかし、このオートレフケラトメーターを用いることにより、気球を少しの間覗いてくれていれば、おおよその目の度数を測定することができるため、強い遠視や近視、乱視がないかを知ることができます。
また、測定時間が約10秒と短く、集中力のない子供でも簡単に検査を行うことができます。測定後はデーターをプリントして、出すことが可能ですので、カルテなどに直接貼ることもできます。
オートレフケラトメーターのデメリット
オートレフケラトメーターのデメリットは、調節の介入があると正確な度数を測定することができないことです。調節の介入とは、器械の中の気球を覗き込むことにより、目がピントを合わせようと頑張ってしまうため、目が緊張状態になり実際の度数よりも強く測定されてしまう現象のことです。
調節により度数が強くでるのは、基本的に近視の度数です。測定する時に、できるだけ力を入れないで見るように声掛けするのがポイントです。
声掛けをしても、特に子供の場合は調節が働きやすいので、その時は調節を一時的に抑える調節麻痺剤を使用することもあります。
また、デメリットとして器械を覗くことが怖くて、器械に顔をのせてくれない子供もいます。その場合には、ご家族の方に最初に覗いてもらい、子供に怖くないことを理解してもらってから検査を行うとスムーズに検査がしやすいです。
子供の場合はめったにいないのですが、白内障があったり、角膜になんらかの疾患がある場合にも測定値がばらついたり、測定できなかったりすることもあります。
ハンディーオートレフケラトメーター
どうしてもオートレフケラトメーターに顎をのせることができない小さな子供や、車イスの人、また起き上がることができない人の目の度数を測定する器械に、ハンディーオートレフケラトメーターがあります。
ハンディーオートレフケラトメーターは、手で持てる小さな器械ですが、うまく検者が操作を行えば、オートレフケラトメーター同様、目の度数を測定することができます。ただし、精度としてはオートレフケラトメーターには劣ります。
まとめ
眼科で視力検査をする前に行う気球を覗く検査で何がわかるの?
気球を覗く検査機器の名前はオートレフケラトメーター
オートレフケラトメーターのメリット
オートレフケラトメーターのデメリット
ハンディーオートレフケラトメーター