子供の視力を測定するのに必要な検査は、通常の視力検査以外にもさまざまな検査があるのはご存知でしょうか?眼科には視力検査を正確に行うために多くの器械や検査道具があります。
今回は子供の 視力 を正確に測定するために必要な 検査 方法についてお話ししていきます。
子供の視力検査を正確に行うための方法
視力表について
一般的によく知られているのは字づまり視力表です。5m離れた距離に、ランドルト環と呼ばれる輪っかの切れ目の入ったような視標が、数多く入っている視力表です。視力表といえば大体の人がこの視力表を思い浮かべると思います。
この字づまり視力表のメリットは、視力検査がスピーディーにできることです。現在の字づまり視力表はほとんどがリモコン式で、検査する側がほとんど動かなくても検査ができるため、時間も視力検査の中ではほとんどかかりません。
ただし子供には読みわけ困難という現象があり、この字づまり視力表を用いて視力を測定すると実際の視力よりもでにくい傾向があることがわかっています。
視力検査に用いられる視力表には字ひとつ視力表と呼ばれるものがあります。この字ひとつ視力表は字づまり視力表と違い、紙の視力表で一つずつしか表示できず測定も時間がかかるのですが、子供の視力測定には字づまり視力表よりも適しています。
もう一つ、絵視力表という視力表もあります。絵視力表は特に小さい子供に用いられる視力表で上や下、右などがまだわからない子に有効です。絵視力表は蝶や鳥、犬や魚などが描かれているため小さな子供でも視力測定が可能です。
言葉で表現できない時は、同じ形の絵をあらかじめ用意しておいて、子供に指をさしてもらって検査することも可能です。
オートレフラクトメーター
眼科に行ったことがある人は一度は検査したことがあるのではないでしょうか?器械の中をのぞいて気球(など)の絵をみてもらう検査です。
この検査は眼科では非常に重要な検査で、およその近視や遠視、乱視の度数を測定することができるのです。眼科で検査している人はそのデータをみるだけである程度の子供の視力を想像することができます。
オートレフラクトメーターのデメリットは子供の場合には調節という力が働いて実際の近視よりも強くでてしまう場合があることです。その場合の対処法は後で記述します。
検影法
これは眼科の中でも行っているところと行っていないところがあります。むしろ、行っていないところの方が多いかもしれません。
これは検査する人が検影器を用いて光の反射を利用して、患者の近視や遠視などの度数を調べる方法です。これはオートレフラクトメーターと違い熟練の技術が必要になりますが、0歳児ですら目の度数を測定することができる方法です。
昔から行われていた検査方法なのですが、オートレフラクトメーターなどの器械の進歩によりあまり行う施設が少なくなってきているのが現状です。
調節麻痺剤の点眼薬
先ほどオートレフラクトメーターのところでもお話ししましたが、子供の正しい度数を測定するには調節の介入を防ぐ必要があります。特に近視の度数がオートレフラクトメーターで測定して非常に強くでる場合や、遠視や斜視のある子供にはとても重要です。
そのためには調節麻痺剤という目薬を使用します。アトロピン、サイプレジン、ミドリンなどさまざまな種類がありますが、年齢や度数に応じて使いわけます。
ただし、この調節麻痺剤は点眼後に瞳孔が開いてしまいますので、あらかじめ親に説明をして、学校がお休みの時や時間がとれる時に行うことがおすすめです。
まとめ
子供の視力を測定するために必要な検査法
視力表について
オートレフラクトメーター
検影法
調節麻痺剤の点眼薬