生後すぐの赤ちゃんに多く発症する 脂漏性皮膚炎 。強いかゆみで苦しんでいる我が子をみることはとてもつらいでしょう。薬剤での 治療 のほかに、汗を頻繁にふき取るなど生活の見直しをすることでも発症頻度が少なくなるようです。
今回は脂漏性皮膚炎を紹介します。
脂漏性皮膚炎は治療以外に生活改善も必須!(前編)
脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎は、生後すぐから生後3、4ヶ月程度の赤ちゃんと思春期や成人期も発症しやすいと言われている皮膚病です。人間の皮膚に常に存在する常在菌の一種であるマラセチア菌が原因となります。
乳児は皮膚細胞も未発達のため皮脂が活発に分泌されてしまい、常在菌であるマラセチア菌が皮脂や細菌、汗と交わることで、悪影響をもたらす菌へと変身して脂漏性皮膚炎を発症させるのです。
思春期以降はおもに成長期におこるホルモンバランスの崩れから、皮脂が過剰に分泌されやすいために発症しやすいと言われています。
特に皮脂腺と言って皮脂の分泌量が多い耳の後ろ、脇の下、頭皮、顔、太ももの付け根などが発症しやすい場所です。脂漏性皮膚炎は頭皮に発症した場合、強いかゆみを感じ、炎症と乾燥を繰り返すことでかさぶたのようになった頭皮が頻繁にはがれ落ちます。
フケのようにもみえるため、思春期での発症は精神的苦痛を感じる人も多いようです。しかしきちんと治療をおこなっても、その精神的ストレスが脂漏性皮膚炎を長引かせてしまう原因ともなるため非常に悪循環となってしまうのです。
どのような治療?
一般的に脂漏性皮膚炎の原因と考えられているマラセチア菌の増殖を抑制するためのイミダゾール系の抗真菌薬が処方されることが多いです。
しかしかゆみと炎症が強い場合は、抗ヒスタミン剤やステロイド剤も処方されます。ステロイド剤は脂漏性皮膚炎ができている箇所によって強さが異なる別々の薬剤が処方されます。
また皮膚科から処方される薬剤での治療以外に、脂漏性皮膚炎の原因であるマラセチア菌の増殖を抑制させるためのミコナゾール硝酸塩が含まれているシャンプーでの洗髪を同時におこなうことをお勧めします。
マラセチア菌は一般的なシャンプーで頭皮を洗うだけでは増殖を抑制できないため、原因菌増殖を抑制させるための専用のシャンプーを使用することで、処方された各種薬剤の効果も出やすく、早く皮膚の状態を改善させることにも役立ちます。
まとめ
脂漏性皮膚炎は治療以外に生活改善も必須!(前編)
脂漏性皮膚炎とは?
どのような治療?