子どもが 歯科 で 矯正 が必要になるのはどのような原因があるのでしょうか。
矯正が必要な原因と歯科で行う矯正方法について
なぜ矯正が必要になるのか
まず、最初に生える乳歯がすきっ歯なのかきれいに並ぶ歯なのかが関わってきます。通常、乳歯と乳歯の間には隙間があります。隙間があると歯並びが悪いと考える人もいますが、その後に生える永久歯は乳歯よりも大きいため、隙間があることで永久歯が生える場所が確保されます。一方、隙間なくきれいに並ぶとその後出てくる永久歯がぎゅうぎゅうになり、矯正が必要になってしまいます。
この原因は、かむことが少なくなっているためです。ものをよくかむことで歯一本一本が摩耗していき、平らになっていきます。柔らかいものばかり食べることで将来、矯正が必要になっていきます。
次に、砂糖などの甘いものを取りすぎていることです。
白砂糖は代謝の過程で体内のミネラルやカルシウム、ビタミンBなどを使ってしまいます。甘いものを食べると体が酸性になり、中和しようとしてこれらの栄養素をたくさん使ってしまうためです。歯の形成にはカルシウムなどのミネラルが必要であるため、甘いものを取りすぎると歯の成長が悪くなり、矯正が必要になっていきます。
ハリガネ矯正の危険性
歯科で矯正するとき、昔はワイヤーと歯にチップをつけて矯正していました。ワイヤーを歯に括り付け、強く締めていきます。出ている歯を引っ込ませ、引っ込んでいる歯を前に出すやり方です。
歯は簡単に動くため、ワイヤーを使って矯正するのは簡単です。そのため、子どもの歯の矯正でやってみたい人がいるかもしれません。
しかし、ハリガネ矯正は大きなリスクがあります。たいていは矯正に先立って健康な歯を抜歯していきます。歯列を整えるためのスペースがないためです。矯正が必要な子どもはたいてい顎が小さいため、ぎっしりと歯が並んで動きません。
抜く歯は第一小臼歯です。バランスを良くするために上下左右抜いていきます。抜歯した後にワイヤーで引っ張っていきます。2週間に1度のペースで約2年かけて行います。
リスクの一つは痛みです。ワイヤーで引っ張るときの痛みだけでなく肩こりや不眠などの症状が出てきます。歯列は小さくなるため口内の面積が小さくなり、舌が動く面積が狭くなります。すると、無理に舌を動かすようになるため筋肉に負担がかかり肩こりや不眠が出ます。
もう一つのリスクはかみ合わせが狂うことです。抜歯したスペースに歯が動くため、かみ合わせが悪くなります。するとかむ時も左右どちらかに偏り、子どもの成長が阻害されます。
顎を広げる矯正
歯科で行われている矯正法の一つとして、「可撤式床矯正法」があります。これは顎を広げてスペースを作り矯正していきます。顎の成長を促して歯がきちんと並ぶスペースを作っていきます。
この矯正法でもワイヤーを使いますが、顎に取り付けて歯を動かなくさせます。子どもの成長で顎が広がっていきますが、成長する方向を、ワイヤーを使って操作していきます。
この矯正方のメリットは矯正中にかみ合わせを確保できることです。もう一つのメリットは患者の負担が小さいことです。口の中に入れるワイヤーは自由に取り外しができるため、どうしても我慢ができない時は外すことができます。精神的には楽です。
デメリットは矯正に時間がかかることです。顎の成長を待たないといけないため数年は装置をつけないといけません。また、装置を壊したりなくしてしまう危険性があります。食事中床に落としてしまったり、外出先で忘れてしまうことがあります。
このようなデメリットはあるものの、安全性は高いので子どもの歯の矯正では「可撤式床矯正法」は適していると言えるでしょう。
まとめ
矯正が必要な原因と歯科で行う矯正方法について
なぜ矯正が必要になるのか
ハリガネ矯正の危険性
顎を広げる矯正