ポリオと ポリオール は言葉の言いまわしが似ているため何かしらの関連があると勘違いされますが実は全く違います。
ではポリオとポリオールは子供の病気にどのような関係があるのか確認し適切な治療を受けるための参考になるよう詳しく説明していきます。
ポリオとポリオール代謝異常?よく間違うこの2つの違いを確認(前編)
小児麻痺と恐れられたポリオ
ある日前触れもなく足に麻痺が起こる病気をポリオと言い、昔は「小児麻痺」と呼ばれた恐い病気でした。
正確な病名は「急性灰白髄炎」と言いますが英語名で「ポリオ」と一般的に認知されています。
小児ポリオの原因
灰白髄とは脊髄中の運動神経が集中した場所で、この運動神経がポリオウイルスにより破壊されてさまざまな症状を引き起こします。
ポリオウイルスはエンテロ(腸の意味)ウイルスで腸管に感染して下痢が主な症状で多くみられます。
ポリオウイルスの型には1型、2型、3型の3種類あり、生ポリオワクチン2回の接種で3種類の全てに免疫力をつけることができました。
2015年移行は不活化ポリオワクチンの4回の接種で免疫力をつけています。
感染経路
感染経路はポリオウイルスが口から侵入する経口感染です。ポリオウイルスに感染している人や症状が出てなくてもポリオウイルスを排出している人の排便や唾液にウイルスが含まれています。
便の始末時や唾液が手や指についた手での食事やおもちゃなどを触り知らないうちに口に入り感染します。手洗いや消毒を徹底することが大切です。
感染時の症状
ポリオに感染しても全ての感染者が症状を発症するのではありません。感染者の10人に9人は不顕性感染(ウイルスが体内に侵入しても症状がでないこと)でポリオに感染してもポリオにはなりません。残りの1人に風邪に似た症状があらわれます。
詳しい症状として38度以上の高熱、喉の痛み、下痢や嘔吐、麻痺を併発しないウイルス性髄膜炎症状を引き起こします。
ポリオウイルスの感染者1,000人に1人の割合で四肢麻痺を起こすことがあり高熱が下がった後に足が動かなくなる麻痺症状がでることが多いと報告があります。
今まで歩いていた子は歩かなくなり乳児ではオムツ交換の時に足に力が入ってなくダランとした状態になり気づきます。
麻痺を生じた感染者の中で半数が後遺症として残り筋肉が固まり歩くことができなくなります。麻痺の度合いや部分には個人差があり片足麻痺や両足麻痺の場合もあります。
恐ろしい合併症
ポリオに感染して恐いのは合併症です。中でも深刻な合併症は呼吸するのに大切な筋肉の神経に炎症がおき呼吸や食事に使う筋肉の神経を破壊し呼吸障害や嚥下障害などの合併症の危険もあります。
小児ポリオでの死亡率は約4%で大人のポリオが10%の死亡率に比べると低い確率ですが命に関わる危険のある病気なので予防が大切です。
まとめ
ポリオとポリオール代謝異常?よく間違うこの2つの違いを確認(前編)
小児麻痺と恐れられたポリオ
小児ポリオの原因
感染経路
感染時の症状
恐ろしい合併症