子供の頃に流行る感染症の代表ともいえる、おたふく風邪。耳の下が腫れてきたら、おたふく風邪だとすぐに疑ってください。感染症なので、すぐに流行します。とっさのときに慌てないためにも、 おたふく風邪 の 潜伏期間 や感染ルートや予防対策などについて、事前に知識を得ておきましょう。
感染したのに気づかない!?おたふく風邪の潜伏期間
流行性耳下腺炎
おたふく風邪の正式医学名は流行性耳下腺炎といい、名前の通り感染します。原因ウィルスは、ムンプスウィルスといいます。同居家族では97.5%、学校や保育園や幼稚園といった集団では90%が感染するという、感染力が非常に強いウィルスです。
おたふく風邪の特徴
おたふく風邪の症状は、突然の発熱、そして耳下腺の腫れ、という2つの特徴をもっています。発熱は38~39度の高熱、耳下腺の腫れは両側がほとんどですが稀に片側だけの場合もあります。おたふく風邪を発症すると、約12~24時間以内に、唾液腺、耳下腺が腫れてきます。
発症している期間は、約1週間程度です。発症年齢は、小児(2~12才)です。
潜伏期間
潜伏期間とは、原因ウィルスに感染してから、身体に症状として現れるまでの期間のことです。おたふく風邪の潜伏期間は、約2~3週間、大変長い期間潜伏しています。
ところが、困ったことに、おたふく風邪は症状が出てからやっと感染したことに気づく、つまり潜伏期間中はウィルスに感染していることすらまったくわからないのです。
おたふく風邪の潜伏期間の長さ、そして感染力の強さ、この2つの要因によって、感染が一気に拡大してしまうことが理解できます。ご参考までに、おたふく風邪に感染しても約3割の方では、不顕性感染といって全く症状が出ないことも覚えておきましょう。
不顕性感染の方は、感染していても当人は発症しないかわりに、そのウィルスを他の人へどんどん感染させていきます。不顕性感染の方は、なんらかの(遺伝的や環境的など)条件により発症しないといわれています。
感染経路
気になる感染ルートは、飛沫(空気中へ唾液などが飛び散る咳など)そして接触(唾液の付着など)です。季節限定ではなく年間通して感染します。集団で生活している幼児や児童の間では、誰かが感染すると一気に感染してゆきます。
発症は小児ですが、生後10ヶ月までは母体からの抗体が残っているために感染しない、ということも覚えておきましょう。
おたふく風邪は予防できるのか
感染経路が限定されていますので、ある程度、あらかじめできる予防対策はあります。集団の間で実践できる予防対策は、うがい、手洗い、そしてマスク着用を徹底することです。
家族内ではかなり高い確率で感染しますので、上記のほかに、タオルを共有しない、感染しているお子様と兄弟姉妹を当分の間いっしょに遊ばせない(部屋も隔離します)ということです。
いっしょに遊びたい年齢のお子様にとっては大変つらいわけですが、家族全員に感染させないためにも、徹底してください。他の予防対策として挙げられるのが、ワクチン接種です。ワクチン接種により抗体ができるために感染を防ぐことが可能なのです。
おたふく風邪のワクチン接種は任意ですので、かかりつけの医師と十分話し合って決定してください。おたふく風邪の感染は保育園や幼稚園で多いことから、入園前の4~5才頃までにワクチン接種を受けさせる方が多いようです。
おたふく風邪に一度感染し発症すると抗体ができるためその後は感染しませんが、またそれと同様にワクチン接種でも抗体ができるため一生涯感染することはありません。集団生活に入る前にワクチン接種を受けさせることが、有効的なおたふく風邪の予防対策とされています。
まとめ
感染したのに気づかない!?おたふく風邪の潜伏期間
流行性耳下腺炎
おたふく風邪の特徴
潜伏期間
感染経路
おたふく風邪は予防できるのか