子供がかかる病気の代表とも言えるのがおたふく風邪ではないでしょうか。特徴的な症状としては、耳の下が腫れることがあげられます。ですが、 おたふく風邪 にはいろいろな症状があり、発 熱 や頭痛・倦怠感など風邪に似たものもあります。
おたふく風邪の症状についてまとめました。
おたふく風邪の症状 ~発熱には要注意~
おたふく風邪はどうしてかかるの?
おたふく風邪は正式に「流行性耳下腺炎」といいます。耳の下にある唾液腺(耳下腺)や顎の下にある唾液腺(顎下腺)が腫れることでおたふくのような顔になることから、おたふく風邪と呼ばれています。
唾液腺の腫れは片側だけの場合や両方が腫れる場合があり、腫れ自体は1週間~10日間ほど続きます。顎下腺が腫れてしまうと症状が長引くことが多く、腫れがひくまで約3週間かかることもあります。
唾液腺が腫れてしまうのは、ムンプスウイルスという細菌が唾液腺の中で増殖することが原因です。唾液腺が腫れる2日ほど前から飛沫による感染力が高まり、唾液腺が腫れている間は感染する可能性がある病気です。
学校や幼稚園にはおたふく風邪の症状があらわれてから5日が経過し、全身の状態が良いと医師が判断するまで通うことはできません。登校・登園を再開するには医師の許可が必要となります。
おたふく風邪の症状にはどんなものがある?
一般的に、おたふく風邪にかかるとまずは片側の耳下腺が腫れ始めます。耳下腺が腫れると同時に痛みも3日ほど続くため、食べ物を食べる・飲み物を飲む・話しづらいといったことになります。
腫れ以外には発熱・頭痛・腹痛・嘔吐・倦怠感・悪寒などの症状が出ますが、人によって症状のあらわれ方はさまざまです。
1歳に満たない乳幼児の場合には、これといった症状が出ないで終わることがあります。このような状態を「不顕性感染」と呼びますが、食欲が落ち顔が腫れているような気がしたり、エラが張ったような感じがする場合には、おたふく風邪にかかっていることがあります。
おたふく風邪で発熱が3日以上続いたら要注意!
おたふく風邪の原因となるムンプスウイルスに直接効く薬はありません。おたふく風邪にかかったら、痛み止めを処方されることがありますが腫れが自然にひくのを待つのみとなります。
おたふく風邪の診断を受けて安静にしていても、熱が3日以上下がらない場合や頭痛・嘔吐がある場合には要注意です。合併症の「無菌性髄膜炎」を起こしている可能性があります。
ひどい頭痛・腹痛やけいれんがある場合や、男の子で睾丸を痛がるようなことがあればすぐに医師の診察を受けるようにしましょう。
とてもまれなケースにはなりますが、おたふく風邪から感音性難聴・脳炎・膵炎を発症することもありますので、知識として知っておくことをオススメします。
おたふく風邪の予防方法はあるの?
おたふく風邪は生ワクチンの接種をすることで約90%の人が免疫を得ることができます。残りの約10%の人はおたふく風邪にかかってしまいますが、症状が軽く済むことが多いので、予防には有効と言えるでしょう。
おたふく風邪のワクチン接種で副反応が出ることがありますが、その頻度はまれです。
おたふく風邪の予防接種は子供が満1歳になってから受けることができます。任意接種のため、費用は自己負担となります。日本小児学科会では1歳頃と5歳前後の2回接種を推奨しています。
おたふく風邪は大人になってから感染すると症状が重症化しやすく、治るのにも時間がかかります。
また男性の場合には睾丸炎を起こして無精子症となり、不妊症になることもありますので子供のうちに予防接種を受けておくことをオススメします。女性の場合も、大人になってからの感染で乳腺炎や卵巣炎を発症することがありますので、注意が必要です。
おたふく風邪に感染した記憶がない場合には、自身の子供が集団生活を始める前に家族そろって抗体の検査を受け、抗体がなければ予防接種を受けるのが良いでしょう。
まとめ
おたふく風邪の症状 ~発熱には要注意~
おたふく風邪はどうしてかかるの?
おたふく風邪の症状にはどんなものがある?
おたふく風邪で発熱が3日以上続いたら要注意!
おたふく風邪の予防方法はあるの?