子どもがかかる病気の代表のひとつ、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)はどんな病気なのでしょうか。まず原因と症状をお話します。そして、 おたふく風邪 に対する、有効な治療法と 薬 はあるのか、気になる予防のポイントと免疫についてお話しします。
おたふく風邪に有効な治療法と薬とは
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おたふく風邪とは
おたふく風邪は正式には「流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)」と言い、ムンプスウイルスに感染する病気です。おたふく風邪の特徴は、流行性耳下腺炎と言われるとおり耳下腺(耳の下の辺りにあり唾液を作るとこ)が腫れ、見た目が「おたふく」のようになります。
一生のうちに一度感染すれば、生涯免疫が出来るため二度とかかることはほぼありません。乳児は感染しても腫れも少なく、症状が出にくいため、おたふく風邪だったことに気付かないことがありますが、乳児がかかることはごくまれです。
また、感染によって、色々な合併症を引き起こす可能性があります。
おたふく風邪の原因・感染
おたふく風邪の原因はムンプスウイルスの感染で、飛沫や接触によって感染します。ですので、おたふく風邪に感染している人の咳、くしゃみ、そして感染している人とタオルを共用するなどで感染します。感染する年齢は2歳から12歳くらいの子どもですが、大人も感染することがあります。
おたふく風邪の潜伏期間
おたふく風邪を発症するまでの潜伏期間は、およそ2~3週間程度です。発症後、通常は1週間程度で回復します。症状が治まり回復期に入ってからも数日間は、感染する可能性があります。
とくに潜伏期間は感染力が高く、潜伏期間中に他人へ感染させることもあり注意が必要です。
おたふく風邪の症状
おたふく風邪の症状は、耳下腺と呼ばれる耳の周りにある唾液を作る部分に強い炎症が起き腫れます。その腫れにより「おたふく」のお面のように見えることから「おたふく風邪」と呼ばれています。
主な初期症状は、筋肉痛、気分不快、頭痛、寒気、耳下腺の炎症、腫れで、1週間以内で治まることがほとんどです。発熱しないこともありますが、発熱すると38度を超える高熱になることもあります。しかし、3割程度の子どもは、おたふく風邪に感染しても症状が出ないというデータもあります。
おたふく風邪によく効く治療法・薬とは?
おたふく風邪はウィルス性の病気ですので、抗生剤は効き目がなく有効な薬はありません。熱や痛みがある場合は、解熱剤が処方されます。基本的には、家で安静にし自然に治るのを待ちます。症状は1週間ほどで治まります。
痛みがひどく食事が困難なときは、ぬるめの牛乳やスープなどの液体で栄養補給し、改善がみられてきてから、おかゆなどを食べさせます。
おたふく風邪の予防
おたふく風邪はムンプスウイルスの感染によって起こります。予防のためには手洗いとうがい、そしてマスクの着用などを徹底することと、感染者と同じタオルを使わないなどの注意が必要です。
おたふく風邪のワクチンがありますが、接種は任意となっており、副作用があるので、摂取する前に十分に医師と相談してから決めてください。
おたふく風邪の免疫・再感染について
おたふく風邪は一度感染すれば免疫ができるため、再度感染することはありません。しかし、おたふく風邪に一度なったのに、またおたふく風邪に感染したという人がいます。この場合は、おたふく風邪に似た病気で反復性耳下腺炎という病気があるので、それに感染していたと考えられます。
おたふく風邪で症状が出ない場合もあると前述しましたが、症状が出なくても、感染した場合は免疫がつきます。
おたふく風邪になった場合の登校や登園について
おたふく風邪は、学校保健安全法で第二種伝染病に指定されており、学校安全保健法施行規則第19条で「耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹 が発現した後五日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで」は学校などに登校してはいけないと定められています。
したがって、おたふく風邪の症状が出てから5日以上経過し、全身状態が良くなってから、医師と相談し、学校へ登校する日を決めるのがいいでしょう。
まとめ
おたふく風邪に有効な治療法と薬とは
おたふく風邪とは
おたふく風邪の原因・感染
おたふく風邪の潜伏期間
おたふく風邪の症状
おたふく風邪によく効く治療法・薬とは?
おたふく風邪の予防
おたふく風邪の免疫・再感染について
おたふく風邪になった場合の登校や登園について