幼児期のおねしょは、おしっこをためる膀胱の大きさと睡眠中作られるおしっこの量のバランスが整ってないことから起こります。これは発達途上における生理的現象になり治療の必要はありません。
ただ、5~6歳を過ぎても改善がみられない場合は夜尿症の恐れがありますので医療機関を受診する必要があります。また、精神的な要因も大きいため、ストレスの軽減に おねしょ パンツ などの対策グッズを用いた日常での訓練も効果が期待できます。
おねしょ対策パンツの必要性とその効果(前編)
おねしょの原因
まず、おねしょとは夜寝ている間に知らず知らずのうちにおしっこを漏らしてしまう現象のことです。幼児期のおねしょは前述のとおり、作られるおしっこの量と発達途上の膀胱とのバランスが整ってないことが主な要因になります。
特に赤ちゃんは膀胱も小さく、朝晩関係なくおしっこが作られますので、夜も頻繁におしっこをします。幼児期になると徐々に抑制機能が働くようになり、膀胱に貯められるおしっこの量も増えてくることから3歳で3割、4歳で2割、5歳で1割強と減っていきます。
ですので、幼児期のおねしょは成長過程の生理的現象と考えられ、特別な治療の必要はないとされています。
夜尿症とは
年齢と共に機能が整うことで本来治まってくるはずのおねしょが治らず、5~6歳の小学校入学前後になっても続いている場合、夜尿症の可能性が高いと言われます。おねしょとの違いは年齢です。
膀胱に貯められるおしっこの量のことを機能的膀胱容量と言いますが、この機能的膀胱容量は年齢ごとにおおよそ決まっています。夜尿症の子どもはこの機能的膀胱容量が平均量より小さい傾向にあり、睡眠中に作られたおしっこを膀胱に貯めることができず漏らしてしまいます。
また、夜尿症の子どもは日中でもおしっこが近い傾向がみられます。逆に解離型と言って、日中はある程度我慢できるのに、夜になると膀胱の機能が不安定になり漏らしてしまうというタイプもいます。
また先ほど触れましたが、通常は年齢と共に抑制機能が働き、睡眠中のおしっこの量は減っていきます。この抑制機能を司るのが抗利尿ホルモンです。このホルモンにはおしっこの量を調整する働きがあり、睡眠中に多く分泌されます。
しかし、夜尿症の子どもは何らかの理由によりこの抗利尿ホルモンの分泌が少ないと言われています。
夜尿症の原因
以前は本人の性格や育て方などに問題があると言われていた夜尿症ですが、実は、複数の原因により起こっています。前述にもありますが、まとめると以下のことが原因と考えられます。
- 抗利尿ホルモンの分泌不足
- 解離型の不安定膀胱
- 睡眠障害
- 精神的なストレス
- 膀胱や肝臓の器質的異常
- 冷え
抗利尿ホルモンと解離型の不安定膀胱については前述のとおりになります。睡眠障害は睡眠の質が関係しているという見解がありますが、まだハッキリと解明されていません。早寝早起きで改善することもあるため、性格リズムの影響も考えられます。
精神的なストレスの場合、抗利尿ホルモンをコントロールする下垂体のすぐ上にある視床下部が自律神経と深い関係性があります。この視床下部が強いストレスを受けると自律神経が不調になることが原因となると言われています。
器質的異常については、まれなケースではありますが、日中もパンツが濡れていることが多々ある場合はこの可能性が高くなります。
冷えによるケースは冬場によくみられますが、身体が冷えると膀胱機能が不安定になりやすくなります。汗をかかないためおしっこの量が増え、その上機能的膀胱容量が小さくなるために起こります。
まとめ
おねしょ対策パンツの必要性とその効果(前編)
おねしょの原因
夜尿症とは
夜尿症の原因