本来、すべすべである赤ちゃんのお肌がおむつかぶれで炎症を起こしてしまうのはよくあることです。 おむつかぶれ にはマイルドなステロイド薬である ロコイド 軟膏がよく効きます。用法、用量をきちんと守ってすばやく治してあげましょう。
おむつかぶれにはステロイド薬であるロコイドがよく効く
おむつかぶれに使われる薬
おむつかぶれでは炎症の程度によって、処方される薬が違います。処方薬では大きくわけて3つの種類の薬が使われます。
最も程度が軽い状態のおむつかぶれには、まずはヒルドイドソフトなどの保湿成分がメインの薬が処方されます。
炎症の程度が少し進んだものについては、非ステロイドのコンベック軟膏、亜鉛華単軟膏などが処方されます。非ステロイドの薬ではあまり効果がみられないような炎症が強いものには、ステロイドの薬が処方されます。ステロイドの薬ではロコイド軟膏、キンダベート軟膏などがよく使われます。
ロコイドってどんな薬?
ステロイドの薬はその強さによって5段階にわけられています。おむつかぶれに使われるロコイドは、上から4番目の強さである「ミディアム」という比較的マイルドな効き目の薬に分類されています。
小さな赤ちゃんのおむつかぶれにもよく使われる薬です。おむつかぶれのほかに、皮膚炎や湿疹などにも処方されます。ステロイドの薬ですが、あまり強い薬ではないので、陰部や顔といった薬の吸収率が高い部分にも使うことができます。
ロコイドの使い方
おむつかぶれの治療のためにロコイドを使うときは、一般的には1日に数回、赤ちゃんのおむつかぶれになっている部分に薄く塗ってあげます。小児科や皮膚科では、朝とお風呂のあと、1日2回ほど塗るように指示されることが多いようです。
炎症の程度によっては、回数をもっと多くしたり、少なくしたりする必要があるので、医師の指示に従って、用法、用量を守ることが大切です。
早く治したいと思って、薬を多めに塗っても効果はあまりありません。短期間、きちんと継続して塗ってあげることで改善していくので、塗り忘れてしまうことのないよう、十分に注意しましょう。軽い炎症なら、おおよそ3日ほどでおむつかぶれが改善していくのを感じる場合が多いといわれています。
ロコイドを使う時の注意点
マイルドな効き目であるロコイド軟膏ですが、ステロイドの薬であることには変わりありません。
長期間、赤ちゃんに使用するのは良くないので、10日から2週間ほどロコイド軟膏を医師の指示通りに使っても、あまり改善がみられない場合は薬を塗るのをやめて、もう一度、受診するようにしましょう。
ロコイド軟膏は保湿剤とは違った働きを持つ薬です。保湿剤のようにおむつかぶれの部分のまわりにまで広い範囲で塗ると、必要以上に体内に吸収してしまい、副作用が引き起こされる危険性があります。おむつかぶれで炎症がひどい部分にだけ、ピンポイントで使うように注意しましょう。
保湿剤を合わせて処方されているときは、ロコイド軟膏を塗ったあとにまわりの部分に保湿剤をしっかり塗っていくようにすればよいでしょう。
頬や首、陰部などは皮膚が薄く、ステロイドの薬の吸収率が良いといわれています。このようなデリケートな部分にステロイドを使う時は特に注意して、用法、用量を守ることが大切です。
おむつかぶれでは陰部の近くにまで炎症が及ぶことがあるので、必要以上に使うことのないよう、注意して塗ってあげるようにしましょう。
用法、用量をきちんと守ってロコイド軟膏を使っているのに、皮膚が黒く変色するなどのお肌に変化がみられる時は、念のために薬を処方してもらった医師に一度診てもらうようにすると安心です。まれにロコイド軟膏がお肌に合わない赤ちゃんもいます。
おむつかぶれに似ているカンジタ性皮膚炎には注意
カビが原因となって発症するカンジタ性皮膚炎は、一見するとおむつかぶれの症状に似ています。ロコイド軟膏は、マイルドなステロイド薬で汎用性があるように見えますが、実はカビや細菌などによる炎症では使ってはいけない薬です。
おむつかぶれだと思って、家にあるロコイド軟膏を自己判断でつけるのは大変危険です。一度、小児科か皮膚科を受診しておむつかぶれであることをチェックしてもらってから、処方された薬を使うようにしましょう。
まとめ
おむつかぶれにはステロイド薬であるロコイドがよく効く
おむつかぶれに使われる薬
ロコイドってどんな薬?
ロコイドの使い方
ロコイドを使う時の注意点
おむつかぶれに似ているカンジタ性皮膚炎には注意