「うちの子、最近急におしっこの回数が増えたみたい」、「おっしこの時、痛がっている」、そんなことに心当たりはありませんか?もし心当たりがあれば、一度病院を受診してみましょう。尿路感染症かもしれません。
尿路感染症は大人がなる病気だと思っている人も多いようですが、実は赤ちゃんや子供も尿路感染症になります。それでは、 尿路感染症 とはどのような病気なのか、詳しく見ていきましょう。
急におしっこの回数が増えたら要注意!尿路感染症かも
尿路感染症ってどんな病気?
尿路感染症は、おしっこの通り道である尿路に細菌が感染し、炎症が起きる病気です。尿路のどの部分に炎症が起こっているかによって、上部尿路感染症、下部尿路感染症に分けられます。
上部尿路感染症は腎盂腎炎(じんうじんえん)と呼ばれ、細菌が腎臓まで侵入して炎症を起こしている状態です。下部尿路感染症には、膀胱炎や尿道炎があり、いずれも細菌は腎臓まで行かずに膀胱や尿道でとどまって、そこで炎症を起こしている状態です。
膀胱炎や尿道炎の下部尿路感染症の場合、排尿に痛みを生じたり、尿の回数が増えたりします。しかし、赤ちゃんの場合は言葉で表現ができないので、赤ちゃんの尿路感染症に気がついてあげることはなかなか容易ではありません。
小さな子供の場合、おしっこをする時に痛みを訴えたり、急におもらしをし始めたりすることがあります。また、子供がトイレに行く回数が急に増えたり、尿に血液が混ざったりする場合には尿路感染症が疑われます。
上部尿路感染症である腎盂腎炎になると、38~39度の高熱が出て、全身がだるくなったり、腹痛や腰痛を訴えたりします。また、嘔吐を伴うケースもあります。
どうして尿路感染症になるの?
尿は、腎臓から尿管、膀胱、尿道を通って、尿道口と呼ばれるおしっこの出口から体外に排泄されます。この尿の通り道を尿路と呼び、尿は通常腎臓から尿道まで一方通行で通ります。
しかし、何らかの原因で尿が逆流したり、尿が停滞したりしてしまうと、尿道口から細菌が侵入し、繁殖しやすくなります。尿道口から侵入した細菌が尿路内に入り込み、炎症を起こした状態が尿路感染症です。
女の子は男の子に比べて尿道が短いため、女の子の方が尿路感染症を発症しやすいという報告があります。
尿路感染症はどうやって治療するの?
「うちの子、尿路感染症かも」と疑わしい場合には一度病院を受診して検査を行うとよいでしょう。尿路感染症かどうかは、尿検査をして尿の中に細菌がいるかどうかを調べることでわかります。
検査の結果、尿路感染症と診断された場合には、どのような治療を行うのでしょうか。下部尿路感染症の場合、発熱はなく、比較的軽い症状ですので、抗生物質を使用しての治療を行います。
抗生物質と同時に水分も大量にとることで、膀胱や尿道にいる細菌を体外に排出します。抗生物質を服用すると、その日のうちに症状の改善が見られ、3日もすれば完全に治ります。
一方、検査の結果、細菌が腎臓にまで達して炎症を起こしている腎盂腎炎の診断された場合は、大抵の場合、入院治療が必要になります。2週間ほど抗生物質を服用し、治療をします。抗生物質を服用し始めて3~4日で熱は下がり、症状も緩和していきます。
しかし、症状が治まった後に尿路感染症が再発したり、慢性化してしまったりする場合があるので、抗生物質はその後も一定期間飲み続けることが必要です。
どんな時に病院を受診するの?
トイレに行く回数が急に増えたり、排尿時に痛がったり、尿に血が混ざるなど、子供に気になる症状が見られたら、一度病院で検査をしてみましょう。また、尿路感染症を繰り返す場合は排尿機能に問題があるケースがあるので、念のために医師に相談するとよいでしょう。
まとめ
急におしっこの回数が増えたら要注意!尿路感染症かも
尿路感染症ってどんな病気?
どうして尿路感染症になるの?
尿路感染症はどうやって治療するの?
どんな時に病院を受診するの?