子供の 脳腫瘍 の 症状 は大人に比べて様々です。また大人と違ってはっきりとした症状が出ないことも多く見逃されがちです。子供のがんの中では発症・死亡共に白血病に次いで2番目に多いがんです。
ちなみに子供(15歳未満)の脳腫瘍の割合は脳腫瘍患者全体の約8%です。数ある子供の病気の一つとして家庭で知っておきたい病気です。
よく見られる症状を、頭そのものに起こる巣症状(そうしょうじょう)、頭以外の部位に起こる局所症状、ホルモンバランスが崩れる内分泌症状とまとめたので、大人との違いも含めて見て行きましょう。
他人事ではない?子供の脳腫瘍と症状
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頭だけ不自然に大きく見えたら水頭症?
大人の場合は頭の中心部の大脳にできやすいのに対し、子供の場合は脳幹や小脳の近くが多いため(約50%)、脳内の液体が正常に流れなくなります。
その結果、頭がい内部の圧力が上がることにより頭が大きくなります。体の他の部位と比べて頭だけ不自然に大きくなった、異常に早く成長しているように見えたらもしかしてと疑って下さい。
ちゃんと見えていない? 視覚障害
水頭症が進んで視神経を圧迫するようになると、視力低下などの視覚障害を起こすことがあります。脳腫瘍による視力低下は回復しないと言われています。
理由がないのになぜ頭痛?
カゼや発熱など明らかな原因がないのに頭痛を訴える、まだ言葉が離せない乳児の場合は泣く、機嫌が悪い、ぐったりしている場合は脳腫瘍による頭痛が考えられます。
朝に起こることが多いのが特徴で、吐き気を伴うこともあります。これも脳内部の圧力が上がることで起こります。
寝起きに吐いたらサインかも!
食中毒、カゼなどによる吐き気や嘔吐と違い、脳腫瘍が原因の場合は寝起きによく起こるのが特徴です。また、吐いていなくても理由がないのに機嫌が悪い、食欲がないなどいつもと様子が違うなと感じた場合は気持ちが悪いのかなと注意して下さい。
どうして飲み込めない?
カゼでのどが腫れているわけでもないのに、今までは問題なかった飲み物・食べ物をスムーズに飲み込めなくなってすぐにむせる、詰まらせるなどの症状が見られる場合も注意して下さい。
足がふらついたら麻痺?
局所症状です。腫瘍が小脳に与える影響として手足の麻痺があります。大人の場合は見た目にも明らかなふらつきが起こるので本人はもちろん周囲にもわかりやすいのですが、子供の場合あまり目立たない場合もあります。
いつも子供を見ている大人の感覚で、手足の動きが何となくおかしいなと思ったらもしかして脳腫瘍かもしれないと疑って下さい。
けいれん
初期症状として起こることが多いです。明らかにけいれんとわかるような大きな発作だけではなく、ちょっと様子がおかしいなと思う程度や大人が気が付かない位弱い場合もあります。てんかん発作と間違われることもあります。
気分のむらや気力の低下
思い当たることがないのに最近いつも機嫌が悪い、以前に比べてささいなことで怒るようになった、気力が目に見えて低下しているなどです。
就学児の場合は気分や気力の低下によって集中力、やる気がなくなり、学校の成績が目に見えて落ちる、活発で友達が多かった子が急に遊ばなくなることもあります。
内分泌症状とは
脳腫瘍によってホルモンの正常な分泌が阻害されることで、本来ならば考えられないほどに幼い年齢で第二次性徴が見られる、むやみにのどが渇いて頻繁に水を欲しがる、頻尿、身長が伸びないなどの成長の問題などが起こります。
まれな症状とは
今までは問題なかった子供ががあります。排泄がちゃんとできなくなる、耳がよく聞こえていないようだ、耳鳴りを訴える、意識障害などがあります。
まとめ
他人事ではない?子供の脳腫瘍と症状
頭だけ不自然に大きく見えたら水頭症の疑い
ちゃんと見えていない? 視覚障害
理由がないのになぜ頭痛?
寝起きに吐いたらサインかも!
どうして飲み込めない?
足がふらついたら麻痺?
けいれん
気分のむらや気力の低下
内分泌症状
まれな症状