大人の脳腫瘍の初期症状に比べて、子どもの 脳腫瘍 の 初期症状 は症状が軽いことなども関係し“子どもにはよくあること”と、つい見逃されがちになります。
どういった症状が現れるのしょうか?そして、どんな時に疑った方が良いのでしょうか?
早期発見が困難な子どもの脳腫瘍、その初期症状とは?
一般的な『脳腫瘍』の症状
一般的な脳腫瘍の初期症状として、大人の場合は特に慢性的な頭痛がみられます。初期にそれを感じる人は2割にも上ります。この頭痛は起床した時が一番ひどく、昼にかけて少し痛みは弱まりますが、頭痛そのものがすっきりとれるわけではありません。
それから、視神経に異常をきたします。脳の中で腫瘍が大きくなり視神経が圧迫されることによって、目がかすんだり、視界の一部が欠けて見えるようになります。
ただこの程度の症状だと、大人の場合でも“疲れているんだろうな”と考えることがほとんどと思われます。仮に原因不明の吐き気に見舞われても“仕事のストレスからくるものだ”などと考える人が多いでしょう。
はっきりしたものになると、その1つに言語障害があります。これは言語領域の神経を圧迫されることにより、のどや舌の筋肉が委縮して発音が困難になったり、言葉につまる・言葉が出てこないと言った失語が起きたりします。また、よく聞くものに片手・片足などにしびれがくるという症状があります。
このように脳腫瘍にはたくさんのその可能性を示す初期症状があります。大人の場合は、不調であったりいつもと感覚が違ったりすると、それを察知することが出来ますが、子どもの場合はどうでしょうか?
大人の脳腫瘍と子どもの脳腫瘍の違い
脳腫瘍とは厳密に、頭蓋骨の中に腫瘍がある場合に使います。脳腫瘍という言葉にとらわれがちになりますが、大きく考えると『癌の一種』です。腫瘍には良性のものと悪性のものが存在します。
子どもの脳腫瘍は発生する場所や種類が大人と異なるために、初期症状に気付きにくいのです。というのも、大人の脳腫瘍の大半は大脳に発生し、症状も先に述べたとおりです。子どもの場合は半数近くが小脳やその付近にできるので、まず『水頭症』という形で症状が出ます。
ただ、子どもの頭蓋骨というものは継ぎ目が柔らかいので(産道を通る時のなごりですね)頭蓋骨の内部圧迫があまり見られず、この事が症状を軽くし、初期の発見が遅れることにつながっていきます。普段と違うなと思う事があれば、“良くあること”と軽く考えずに早めに病院を受診しましょう。
初期症状Ⅰ ~嘔吐・食欲不振~
理由もなく突然嘔吐する、これはついつい“子どもにはよくあること”と思うことの1つです。
嫌いなものを口に入れた瞬間、気分的に全部もどしてしまったり、周りに先駆けてノロウィルスにかかった時など、さっきまで機嫌よく遊んでいたのにいきなり嘔吐したり。激しく咳込んだ事がきっかけだったり、風邪の初期症状であったりもします。
これだけ見ると非常に判断しにくいのですが、熱はないのに嘔吐が続く場合や理由もなく不機嫌・食欲不振が続く場合、1度病院に連れて行ってみましょう。
初期症状Ⅱ ~歩行障害~
何かおかしいな?気にするほどでもないかな?と思う症状の1つに歩行障害があります。これもわかりやすければ良いのですが、例えば2・3歳くらいの子が多少ふらついて歩いても脳腫瘍だ!!なんて考えませんよね。
姿勢の維持が困難であったり、歩き方が少々おぼくかなくても“よくあること”の中に入れてしまうと可能性が高いです。この場合、子どもの日常をしっかり観察しましょう。
初期症状Ⅲ ~視覚障害~
一番気づきやすいのがこの症状ではないでしょうか?視野が狭くなったり、目の動きがおかしい、より目になる、視力が著しく低下するなど、ちょっと気を付けていれば子どもの症状に早めに気付く事が出来、早期の治療が可能となります。
眼科だけの診断で親御さんが府に落ちない場合は、小児科や脳神経外科でも診察してもらいましょう。
子どもの脳腫瘍は初期症状に気付きにくい上に進行が早く、しかも誤診される場合も多々あります。病院の先生からすれば、親の“子どもの病気に対しての見識”は素人になるでしょう。ただ、子どもの様子がおかしいと気づくのは、そしてそれを守ってあげられるのは親しかいません。
大げさと思われても、MRIをとれば脳腫瘍かそうでないか結果は出ます。子どもの様子をしっかり観察して、病気に対する疑いや知識を持つことも親として、とても大事なことの一つです。
まとめ
早期発見が困難な子どもの脳腫瘍、その初期症状とは?
一般的な『脳腫瘍』の症状
大人の脳腫瘍と子どもの脳腫瘍の違い
初期症状Ⅰ ~嘔吐・食欲不振~
初期症状Ⅱ ~歩行障害~
初期症状Ⅲ ~視覚障害~