脳腫瘍の原因は、遺伝子変異だと言われていますが、まだ詳しいことが分かっていないのが現状です。とても元気だった我が子が、ある日突然、脳腫瘍と診断される。誰にでも起こりうるとても怖い病気です。ストレスが原因で、子供や小児にも脳腫瘍ができます。
残念ながら、脳腫瘍は常に進行する病気なので、一度発症してしまうと自然に良くなることはありません。進行する病、 脳腫瘍 の 末期 症状 についてみていきましょう。
脳腫瘍の末期におこる症状とは
意識障害
脳にできた腫瘍が大きくなり、周囲の脳組織を圧迫することから、意識障害を引き起こします。腫瘍の内部で出血を起こし、急激に症状が進行することもありますが、意識障害を引き起こすタイミングはさまざまで個人差があります。最期の数日間は、ほとんど意識のない状態が続きます。
嚥下障害
うまく飲み込むことが困難になり、外部から水分や食物を口に取り込み、胃へ送り込む嚥下の機能が損なわれます。気管に食物や唾液が流れ込み、その結果、誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなります。また、喋ることも困難になり、最期は呼吸が停止するなどの症状を引き起こします。
麻痺
手足のしびれや麻痺が、末期になるにつれて酷くなり、だんだんと感覚がなくなっていきます。歩行も困難になり、車椅子に乗ることが難しくなってくると、寝たきりの生活が続きます。脳腫瘍の進行の速さによって、麻痺の進行の速さも変わってきます。
顔が左右対称でない顔面神経麻痺や、長期の薬の投与などにより、顔がぱんぱんに膨らむ症状もでてきます。顔面神経麻痺では、口が歪んで、食べ物が噛みにくくなったり、よだれが出るようになります。
呼吸困難
自力で呼吸をすることが困難になります。呼吸ができなくなると、挿管をします。呼吸が回復しない場合には、気管切開をして人口呼吸器を使用し、呼吸を補助してもらいます。気管切開では、喉を切開するため、声が出せなくなり、会話はできなくなります。
気管切開をした場合、気管が外部と露出しているため、感染のリスクが高くなるので、ガーゼ交換などは、常に清潔な状態を保って行うことがとても大切になってきます。
視覚障害
見える範囲が狭くなり部分的に見えなくなったりする視野障害や、視力低下を起こす視力障害、眼球の動きが悪くなり、ものが二重に重なって見える復視などの症状が起こります。
慢性的な頭痛
脳腫瘍が進行し、腫瘍が大きくなると、脳が圧迫されて、激しい頭痛を引き起こします。脳腫瘍の末期患者の方の半分以上の方は、意識障害により、意識のない日が続くため、ほとんど痛みを感じなくなるようです。
吐き気や嘔吐
上記の頭痛と併用して発症するのが、吐き気や嘔吐です。脳腫瘍が、ある程度の大きさになると、頭蓋骨の内側の圧力が増加することによって、周辺組織を圧迫し、嘔吐を引き起こします。
また、吐き気をほとんど感じない時に、突然、噴水のように吐く噴出性嘔吐を引き起こす場合もあります。
てんかん発作
脳のある部分に無秩序な電気活動が生じて起こる発作で、けいれん発作とも言います。末期には、意識を失い全身の筋肉の剛直や震えが生じる、全身痙攣を引き起こすことがあります。
自分の意志に反して手足が震えることによって勝手に動いたり、言葉を話せなくなるといった症状を引き起こします。脳腫瘍では、単純部分発作、複雑部分発作、欠神発作、間代発作、強直発作、強直間代発作といったさまざまなてんかん発作を生じます。
まとめ
脳腫瘍の末期におこる症状とは
意識障害
嚥下障害
麻痺
呼吸困難
視覚障害
慢性的な頭痛
吐き気や嘔吐
てんかん発作