毎年必ずといっていい程、秋から冬にかけてインフルエンザと並んで流行り始めます。『急性胃腸炎』とよばれる病気です。この ノロウイルス は感染力が非常に強く、感染者の汚物処理など、きちんとした対処や 消毒 が必要となります。適切に対応するにはどのようにすると良いのでしょうか?
二次感染予防に!ノロウイルスの正しい消毒の仕方
ノロウイルスとは・・・
まずはノロウイルスというものがどんなものなのか、どういった症状を引き起こすのか見ていきましょう。よく似た急性胃腸炎の症状のものに『ロタウイルス』がありますが、このウイルスとの違いも併せて把握していくと良いと思います。
ロタウイルスの特徴
主に乳幼児が感染します。特徴として、発熱・嘔吐・下痢の3つすべてあてはまることが多く、またこの症状が長引くことにより脱水症状を引き起こす確率が高いです。どちらかというと、冬から春にかけて流行します。
ノロウイルスの特徴
ノロウイルスは乳幼児だけに限らず、すべての年齢の人が罹患する可能性があります。したがって、必然的に患者数が多くなります。学校での集団感染もよくある話です。
患者によっては発熱が見られないこともあります。ただ、ロタと同じく、嘔吐・下痢といった症状は出ます。(ロタより症状は長引きません)流行する時期は秋口から冬にかけてが多いです。
消毒方法を間違っていませんか?
ノロウイルスは感染力が非常に強くとても強力でやっかいなウイルスです。100個以下という少ない数で感染症を引き起こします。
また、菌が増殖するスピードも他のウイルスと比べても非常に早く、1日の潜伏期間が過ぎて発病した場合、吐しゃ物・排泄物の中には数万個~数億個/グラムという膨大な数になります。ということは、処理方法や消毒方法を間違うと、すぐに感染してします恐れがあります。
よくノロに対しての間違った消毒方法に『アルコール除菌』があります。ノロウイルスには『アルコール除菌』の効果はありません。また、熱湯をかける場合も熱に対しての体制がある為、70度ほどのお湯では殺菌にはなりません。
下手をするとその間違った処理をしている際に、ウイルスが付着して二次感染を起こすことが多いのです。
正しい消毒の仕方とは
ノロウイルスに対して、有効な除菌の方法は2つです。『次亜塩素酸水』と『85℃以上の熱湯を1分間』です。
最近は薬局やドラッグストアーに『次亜塩素酸水スプレー』が販売されていますので、買い置きをしておくと、もし家族の誰かが感染した時に焦らなくてよいですね。
もちろん、わざわざ買わなくても、お家にハイターがあれば、それを希釈して使うことできちんとした除菌の働きをしてくれます。ここも間違いやすいのですが、『ハイター』は効果があっても『ワイドハイター』は効果がありません。
ワイドハイターにはノロに効く成分(次亜塩素酸ナトリウム)が含まれていないからです。衣服等についた場合は吐しゃ物を洗い流して1時間ほど漬け置きします。もし熱湯での付け置きをするのであれば、沸騰したお湯をかけて1分おくことです。
感染拡大を防ぐために
基本的にすべての感染症に言えることなのですが、しっかりしたうがい・手洗いが重要となってきます。子どもがトイレまで間に合わずに廊下やお部屋で吐いたり下痢をした場合、迅速・確実な処理が感染拡大を防ぎます。
処理する側も使い捨て手袋・マスクを二枚重ねる等、出来る限りの注意をしましょう。飛沫感染や感染者からの間接的な感染(スイッチやドアノブと言った日常的に触るもの)も十分考えられますので、希釈した次亜塩素酸水をしみこませた布で、こまめに拭くことも対策になります。
子どもがよく遊ぶおもちゃなども拭いておくとよいでしょう。感染した場合は、なるべくお部屋の中で過ごすようにして、他の人との接触を極力避けましょう。
また、症状が1~2日でおさまったとしても、排泄物には1週間ほどウイルスが潜んでいますので、症状が治まったからといって油断しないようにしましょう。
まとめ
二次感染予防に!ノロウイルスの正しい消毒の仕方
ノロウイルスとは・・・
消毒方法を間違っていませんか?
正しい消毒の仕方とは
感染拡大を防ぐために