誕生して間もない赤ちゃんは、胎児時代にママからもらった免疫力を持っていますが、その効力も数ヶ月ほどでなくなってしまいます。そのために、生後2ヶ月以降はたくさんの予防接種を受ける必要があります。
今回はその中でも 日本脳炎 の 予防接種 による 副反応 についてお教えします。
日本脳炎の予防接種を受けたい!でも副反応も気になる・・・
日本脳炎とは?
日本では日本脳炎ウイルスを持ったコガタアカイエカに刺されることでウイルスが体内に入り、感染します。日本以外の国(極東・東南アジア・南アジアなど)ではコガタアカイエカ以外にもウイルスを媒介する蚊がいることがわかっています。
ウイルスに感染した場合には、およそ1,000人に1人が日本脳炎を発症し、そのうち2~4割の患者が亡くなるといわれています。また、感染者のうち5割弱~7割程度に精神障害などの後遺症が残ることもわかっています。
感染者から他の人にうつることはありませんので、身近に日本脳炎の感染者がいても慌てる必要はありません。
日本脳炎に感染すると38℃以上の高熱・頭痛・嘔吐・めまいといった症状が出ますが、子供の場合には腹痛や下痢も症状としてあらわれます。
その後、光に対して過敏になったり意識障害があらわれるようになります。子供の場合は痙攣も起こしやすいので、注意が必要です。
日本脳炎ワクチンはいつから受けられるの?
日本脳炎の予防接種には不活化ワクチンを使用します。これは日本脳炎のウイルスを殺したワクチンを使っているということを意味します。
日本では一般的に3歳に接種することになっています。接種スケジュールは大まかに2期にわかれており、合計4回接種することになります。
まず、1期に1~4週間の間隔をあけて1・2回目を、2回目の予防接種からおよそ1年後に3回目の接種をおこないます。そして、2期として9~12歳の間に4回目の接種をおこないます。
子供が3歳になるより前に、東南アジアなどの日本脳炎流行地に行くような場合には、生後6ヶ月から接種することができますので、かかりつけ医や保健所に相談をするようにしましょう。
日本脳炎ワクチンの副反応にはどんなものがある?
日本脳炎はワクチン接種による副反応・副作用が話題になり、一時的に接種が見合わされた経緯があります。当時はマウス脳由来のワクチンが使われており、問題が発覚してからは安全性が確認された細胞培養によるワクチンが使われています。
そのため、問題になった脳炎を発症するような副反応はみられません。
それでも、ワクチンを体内に入れるため、副反応がゼロというわけでもありません。一般的に日本脳炎ワクチンの接種後には注射した部位が赤くなる・腫れる、発熱、咳、鼻水が出るといった症状が出ることがありますが、接種後2・3日で自然におさまります。
まれなケースとして、アナフィラキシーショックを起こしたり痙攣・脳症を発症することもあります。ですが、ワクチンを接種することで日本脳炎にかかるリスクが75%~95%減らすことができるといわれていますので、接種するようにしておきたいものです。
日本脳炎ワクチンと同時接種できる予防接種はあるの?
生ワクチンの予防接種を受けた後は、次の予防接種を受けるまで4週間(中27日)、不活化ワクチンの予防接種を受けた後は、次の予防接種を受けるまで1週間(中6日)あけなければなりません。そのため同時接種ができる予防接種があれば、1度に複数の予防接種を受けておくと親子ともに負担を減らすことができます。
日本脳炎ワクチンと同時接種できるものとしては、「おたふくかぜ」「水痘(みずぼうそう)」があります。同時接種についても、かかりつけ医や保健所に相談をして日程を決めると良いでしょう。
まとめ
日本脳炎の予防接種を受けたい!でも副反応も気になる・・・
日本脳炎とは?
日本脳炎ワクチンはいつから受けられるの?
日本脳炎ワクチンの副反応にはどんなものがある?
日本脳炎ワクチンと同時接種できる予防接種はあるの?