救急車の不適切な利用が問題になっている今、どの程度の症状ならば救急車を呼んでもいいのか悩む親も多いものです。 熱性けいれん が起きたらまずはチェックポイントを確認して、必要があればすぐに 救急車 を呼ぶようにしましょう。
熱性けいれんが起きたら救急車を呼んだ方がいいの?
熱性けいれんが起きたら
子供がはじめてけいれんを起こすと、親は気が動転してしまいます。単純な熱性けいれんの場合は、命に関わったり、脳がダメージを受けたりすることは少ないと言われています。落ち着いて状態を把握することが大切です。
けいれんが起きている最中に、抱き上げたり揺すったりするとけいれんがおさまらないことがあります。昔は舌を噛まないように口の中にものを入れるようにという通説がありましたが、現在では口の中に指やものを入れるのは窒息の危険もあると言われています。静かに様子を観察しましょう。
けいれんが始まったら、まずは時間を計ります。大きく動きますので、安全なところに寝かせて、衣服を緩めます。嘔吐することがあるので、横向きにして吐しゃ物が気道につまらないようにします。
けいれんの状態を観察することも大切です。左右対称にけいれんが起きているかどうか、眼球の動きはどうなっているか、唇や顔の色はどのような変化がみられるかといった点に注意して全身の状態を観察しましょう。
救急車を呼ばずにまずは様子を見るケース
救急車を呼ぶかどうかを判断するには、起きているけいれんが単純な熱性けいれんかどうかによります。38度以上の発熱がみられる時に5分以内におさまるけいれんで、けいれんの状態が左右対称に起きている場合は救急車を呼ばずに様子を見て、医療機関の診療時間内に受診すればよいでしょう。
ただし、はじめてのけいれんで親も状態をきちんと把握できない場合は、夜間でも救急病院に電話をして指示を仰いだり、小児救急電話相談(#8000)に電話をかけて相談したりすると安心です。
救急車を呼んだ方が良いケース
単純な熱性けいれん以外の原因でけいれんを起こしている可能性もあります。緊急性の高い病気が原因のこともあるので、以下のような状態が1つでも発生していたら迷わずすぐに救急車をお願いしましょう。
- けいれんをしている子供の年齢が1歳未満、もしくは6歳以上である場合
- けいれんが5分以上持続している場合
- 発熱がみられないのに、けいれんが起きている場合
- けいれんの動きが左右非対称、または体の一部のみがけいれんを起こしている場合
- けいれんがおさまっても、意識がはっきりしない場合
- 1日に2度以上のけいれんを起こしている場合
- けいれんする前に頭痛を訴えたり、嘔吐したりした場合
- 吐しゃ物が気管支に詰まってしまった場合
- 唇が紫色になるチアノーゼを起こしている場合
救急車を呼ぶタイミング
けいれんが始まったら、まずは単純な熱性けいれんであることを疑い、5分ほど様子を見ます。ですが、このはじめの5分のうちに救急車を呼んだ方が良いような状態がみられる場合はすぐに救急車をお願いしましょう。
けいれんがおさまっても、意識レベルについて普段とどこか違うといった違和感がある場合は救急車を呼んでもよいでしょう。
地域によっては救急車を呼んでも、なかなか搬送してもらえないということもあります。こういった地域では、様子がおかしいと思ったら、早めに救急車をお願いすることも考えておきましょう。
救急車に乗る時の注意点
単純な熱性けいれんの場合は点滴や簡単な処置だけで帰宅できる場合もあります。複雑型の熱性けいれんの疑いがある場合は、脳へのダメージがないか、臓器に異常はないかなど細かな点を調べるために、入院するケースもあります。
救急車に乗る時は、保険証と母子手帳を忘れず持っていくようにします。母子手帳には出生時の詳細な記録がありますので必ず持っていくようにしましょう。
簡単な処置だけで帰宅できることもありますので、着替えやおむつ、財布、鍵なども持っていきます。忘れがちなのが、ストレッチャーに乗せられている子供の上着や靴などです。帰宅する際には抱っこひもなどもあると便利です。
子供が救急車で搬送されるというのは滅多にあることではありませんので慌ててしまいがちですが、火の元と戸締りに注意して落ち着いて行動するようにしましょう。
まとめ
熱性けいれんが起きたら救急車を呼んだ方がいいの?
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救急車を呼ばずにまずは様子を見るケース
救急車を呼んだ方が良いケース
救急車を呼ぶタイミング
救急車に乗る時の注意点