梅雨以降の暑い季節に入ると、熱中症から子供を守ることが保護者にとって大きな課題になってきます。屋外だけではなく屋内でも発症し、時には発熱を伴うようなこともあるようです。
熱中症 と 発熱 について対処法も含めてご紹介いたします。
重症度が高い場合もある熱中症による発熱
熱中症とは
環境省の熱中症予防情報サイトによると熱中症を引き起こす条件は「環境」・「からだ」・「行動」の3条件によるとされています。
「環境」の要因としては、気温や湿度の高さや風の弱さがあげられています。
「からだ」の要因としては、暑さに体が十分に対応できないことや幼い子供や高齢者、持病がある場合などがあげられています。
「行動」の要因としては、激しい労働や運動があげられています。
人間の身体は通常であれば体温が上がっても汗をかいたり、皮膚温度が上昇したりすることによって体温が外に放出されて、自然な形で体温調節ができます。
ところが、上述の「環境」・「からだ」・「行動」の3条件によって体温の上昇と調節機能のバランスが崩れてしまうと、身体に熱が溜まってしまいます。この状態が熱中症と呼ばれるものです。
まだ、十分に発達していない幼い子供や高齢者は熱中症になりやすいので、注意が必要です。
熱中症の分類
熱中症は具体的な治療の必要性の度合いによって3段階に分類されます。
Ⅰ度は現場での応急処置で対応できる軽症、Ⅱ度は病院への搬送を必要とする中等症、Ⅲ度は入院して集中治療の必要性のある重症となっています。
Ⅰ度の熱中症の症状はめまい、立ちくらみ、筋肉のこむら返りや痛み、汗が拭いても拭いても出てくるなどです。
Ⅱ度の熱中症の症状は頭がガンガンするほどの頭痛、吐き気やおう吐、倦怠感などです。
Ⅲ度の熱中症の症状は意識がない、ひきつけを起こしている、呼びかけに反応しない、まっすぐに歩くことができない、体温が高いなどです。
熱中症の発熱
上述のように熱中症はその重症度によって3段階に分類されるのですが、重症化すると40℃を超えるような高熱がみられるようなこともあります。
ご存知のように人間は体で産み出した熱を体から放熱することで体温を調節しています。体温より気温が高い場合には、汗をかくことによって体温を平常に保っているのです。
熱中症の初期段階では汗が出ているために体温の上昇を伴わない場合もありますが、大量の汗をかくことによって体の水分を失ってしまうと、それ以上は汗をかくことができなくなってしまい、体温が上昇してしまいます。
熱中症による体温上昇は、体温調節機能が失われたために起こるものだと言うことができます。そのために生命の危機的ラインとされる42℃を超えるような高熱になってしまうこともあります。
また、初めから発熱するわけではなく、平熱が急激に高熱になったりすることもあります。
熱中症の応急手当
熱中症で40℃前後の高熱がある場合には、大至急で救急車を手配するとともに、冷水入りのペットボトルをタオルなどでくるんで、首筋や脇の下などの太い血管の通るところを冷やしてください。
意識がある場合にはスポーツドリンクなどで水分補給をするのもよいでしょう。ただし、意識がはっきりしない場合には誤嚥の可能性がありますので、無理な水分補給はやめておきましょう。
熱中症予防のために
幼い子供は熱中症の自覚症状があってもうまく伝えることができないものです。
外遊びや昼寝の後などのこまめな水分補給には十分に留意してください。
暑い場所にいるにもかかわらず、全く汗をかかなくなったり、皮膚がカサカサと乾燥してきたりするのは熱中症の危険信号だと言われています。お子さんを注意深く見守りましょう。脇の下を触って乾燥していないかどうか時々チェックするとよいでしょう。
まとめ
重症度が高い場合もある熱中症による発熱
熱中症とは
熱中症の分類
熱中症の発熱
熱中症の応急手当
熱中症予防のために