最悪な場合命を落とすこともある 熱中症 。冷たいものの過剰摂取での 腹痛 や下痢と思っていたものが熱中症の症状の可能性もあります。初期症状の段階で処置をおこたると重症化する危険性もあるため、高温多湿の時期の子供の体調管理には注意が必要です。
今回は熱中症を紹介します。
高温多湿の時期の腹痛は危険な熱中症のサインの可能性も(前編)
- 目次 -
熱中症とは
通常、人は一定の体温を保つメカニズムをもっています。そのため体温があがると、体はさまざまな方法で体温を下げようとします。体温を下げる作用として汗をかく機能があります。汗は蒸発することで同時に皮膚の熱も奪い体温を下げることになります。
そのほかに体温が上がると血管を通じて皮膚から熱を放出させることで体温を下げる作用もあります。このようにある程度の体温上昇であれば、体の働きにより体温を下げることができます。
しかし高温の場所に居続けたり、水分補給をおこたることで、体内コントロールが追い付かず、熱が溜まり、大量の発汗で必要以上の塩分を失ってしまうことになります。
体内の塩分量が減少してしまうと血液循環をはじめとした組織の働きを低下させてしまい、さまざまな体調の変化をもたらせるようになります。このように高温の環境下において起こるさまざまな体調の変化を熱中症と言います。
熱中症の初期症状としてはめまい、筋肉痛、こむら返り、立ちくらみ、失神、大量発汗などです。腹痛や下痢、頭痛などが出てきた場合は、症状が悪化してきている可能性があるため、すぐに対処が必要となります。
熱中症の症状がでたら?
熱中症の症状がでたら、すぐに日陰に移動、水分補給、着用している洋服をゆるめる(悪くなっている血液循環を少しでも緩和させるため)などの処置を取る必要があります。
洋服をゆるめることは、悪くなった血液循環を少しでも良くするためと、吐き気や下痢などによる腹痛を緩和させるためです。
とくに子供の場合、汗腺が未発達のため、成人と比べて体温調整がうまくできず熱中症になりやすいため体調の変化には十分注意しましょう。初期症状の段階で処置をおこたると、ますます症状が悪化してしまうため注意が必要です。
極度の脱水症状があるということは、体内のミネラルやナトリウムの欠乏が発生しているということを意味しており、熱中症も呼吸困難や幻覚、意識の混濁、虚脱感、手足の痙攣、頭痛や下痢、嘔吐など中度から重度の症状がでるようになります。
これは熱中症対策として間違った水分補給をした場合に陥りやすい状態でもあり注意が必要です。単なる水だけを与えてしまうと体内のナトリウム、ミネラルの濃度が低下してしまうため、バランスを保つために激しい腹痛をもたらせ下痢という形で水分だけを排出させようとしてしまうのです。
「水だけを摂取する→水分だけを下痢で排出→血液をドロドロにすることで血液循環を悪くしてしまい、脱水症状を悪化させる」だけでなく、さまざまな臓器に悪影響を与えてしまい、最悪な場合、命を落としてしまうことにもなり兼ねないのです。
熱中症では腹痛をもたらす下痢だけでなく嘔吐の症状も出やすく体内からの水分量の排出が非常に多くなるため、より十分な水分補給が必要となります。
しかしその補給する水分は必ずスポーツドリンクや0,1%から0,2%の塩分が含まれたもので、ナトリウムやミネラルが十分補給される状態を作りましょう。これにより次第に体内で塩分濃度バランスがとられ、下痢や嘔吐をはじめとする熱中症の症状が緩和されます。
熱中症の症状がでた場合は、前述のような対処に加え、体を冷やすことも重要です。太い血管がとおる足の付け根、脇の下、首などを、濡れたタオルや冷たい飲み物が入ったペットボトルなどで冷やすことで比較的早く体内に溜まった熱を下げることができます。
しかし暫くしても症状の改善が見られない場合は、症状が多臓器に渡ってしまうほど重度になってしまっている可能性もあるため、救急車を呼ぶなどして病院で対応してもらうようにしましょう。
まとめ
高温多湿の時期の腹痛は危険な熱中症のサインの可能性も(前編)
熱中症とは
熱中症の症状がでたら?