子供を歯医者に連れて行くことは一苦労です。歯を削る音は大人でも怖いと感じる人も少なくないでしょう。
しかしやっと治療に連れて行っても、 虫歯治療後 にも関わらず、 しみる などの痛みを感じる場合があるようなのです。何が原因なのでしょうか。
虫歯治療後にもしみる場合は菌がまだ残されている!(前編)
乳歯の虫歯は永久歯にも影響はあるの?
大人は歯が欠けていたり、少し穴が開いていても痛みを感じなければ放置してしまい、冷たい飲み物や食べ物を食べた際に鈍痛を感じたりしみることでやっと歯医者に運ぶということは多々あると思います。
子供の場合も「永久歯に生え替わるから、乳歯の時の虫歯はそれほど気にしなくても良い」と考える人もいるかもしれません。
しかしそれは非常に危険な考えです。乳歯の時の虫歯は、永久歯に生え替わっても影響してしまう場合もあるのです。
乳歯が抜ける前に既にその下には永久歯が成長を始めています。もし乳歯の細菌が歯根まで広がってしまった場合、下にある永久歯も細菌感染する可能性があります。
また乳歯が虫歯の場合、永久歯が真上に向かって生えず、その乳歯を避けるように曲がって生えてきてしまい歯並びに多大な影響を与えてしまうこともあります。
虫歯の乳歯と新たに生えた永久歯が混在している口の中は、虫歯菌が蔓延している状態のため永久歯も虫歯になりやすい環境と言えます。
乳歯が虫歯になっても「どうせ生え替わるから」と放置せず、すぐにみてもらうようにしましょう。
また永久歯が生えてきたのちは歯を一生保てるようにするために、乳歯の虫歯治療後はお菓子などのダラダラ食べをやめさせたり、歯磨きの磨き残しがないようにするなど親がしっかりと配慮してあげることが必要です。
虫歯は歯がどういった状態になっているの?
虫歯は歯がどのような状態になっているのでしょうか。歯の構造はもっとも外側の白い部分がエナメル質、1つ内側が象牙質、そして神経がとおる歯髄となります。
虫歯の進行度はC0からC4であらわされ、どの階層に虫歯ができているかによって、しみるかどうか、強い痛みがあるかどうかなど症状が異なります。
C0はもっとも初期段階の虫歯にあたります。歯のもっとも外側のエナメル質がわずかに溶けることで白っぽくなったり、少し穴が開いた状態を指します。
まだ痛みを感じない程度のため、虫歯に気づかない人もいます。
C1はエナメル質の溶けた部分が拡がり、穴が開いた部分が黒っぽくなってきます。多少しみる場合もあります。
C2は虫歯の穴が深くなり象牙質まで達している状態を指します。この状態になると冷たいものや暖かいものなどを口にすることで強くしみはじめ、鈍痛も感じるようになります。
C3は虫歯菌が神経まで達していて、根管と言って歯茎にささっている歯の足のような部分の外側まで細菌が入り込み膿が拡がってきます。
膿による炎症で歯茎も腫れあがり、しみるだけでなく、強い痛みを感じるようになります。虫歯の進行度の中ではもっとも痛みを感じる段階です。
C4は虫歯菌が歯根まで達し神経も菌におかされてしまっている状態です。神経がとおる歯髄まで達すると痛みは感じなくなります。
しかし痛みを感じていないだけで、虫歯菌はその後も進行をし続けるため、早急に治療が必要です。
長期間虫歯を放置していた場合、治療までの間に別の歯にも虫歯菌が感染している可能性も考えられます。そのため虫歯治療後もしっかりと定期検診などで早期に虫歯を発見できるようにしておきましょう。
まとめ
虫歯治療後にもしみる場合は菌がまだ残されている!(前編)
乳歯の虫歯は永久歯にも影響はあるの?
虫歯は歯がどういった状態になっているの?