「虫歯治療の痛み回避は予防のための歯医者通いが肝心(前編)」では、虫歯の進行度合いについてご説明いたしました。後編では、虫歯を予防する方法をご説明いたします。
虫歯 の 治療 は 痛み をともないますので、虫歯にならないようフッ素やキシリトールを上手に活用しましょう。
虫歯治療の痛み回避は予防のための歯医者通いが肝心(後編)
フッ素とキシリトールを上手に活用
毎日歯磨きを欠かさずおこなってもどうしても歯垢が溜まってしまいます。それは人それぞれの歯の磨き方では、きちんと磨ききれていないところが出てしまうのです。
特に子供の歯磨きは、仕上げ磨きをしてあげている年齢はまだ良いですが、一人で磨くようになるとどうしても磨き残しが激しくなるため十分注意が必要です。歯垢がたまると虫歯になるのであれば、虫歯を作りにくい腔内環境を作ればよいのです。
虫歯は原因を取り除くための生活、食事の改善をしない限りイタチごっこになってしまいます。フッ素は歯の再石灰化を促進し、虫歯になりづらい歯質を作り出すといわれています。
多くの歯医者での治療、または定期検診時にも最後にフッ素を歯に塗って終了という形が取られています。フッ素入りの医薬品も販売され、フッ素入りの歯磨き粉を使用する家庭も増えました。
毎日フッ素入り歯磨き粉を使用することで、非常に初期の虫歯であれば治療できてしまう場合もあるようです。それと並行するようにキシリトールという名前も耳にするようになりました。特に有名になったものはキシリトール入りのガムでした。
キシリトールは糖アルコールの一種で果物や野菜などにも含まれている自然界にも存在するものです。ガムなどに含まれているキシリトールは人工的に作られたものですが、成分としては同様で体への害はないといわれています。
キシリトールの特徴として虫歯の原因となる歯垢や酸を作りません。またガムやタブレットは唾液の分泌量が増えるため、細菌繁殖を防ぐこともできます。ただし虫歯になりにくいからとキシリトール入りの食品を摂取する場合注意が必要です。
キシリトールが入っていてもそのほかに糖類が含まれていれば虫歯の原因になってしまいます。キシリトールの濃度が多ければ多いほど効力があります。虫歯の痛みは耐え難いものです。
虫歯になる前にできる限り予防できるようフッ素やキシリトール入りのものを積極的に摂ってみることも良い手段かもしれません。
治療だけでなく予防のための歯医者通い
歯医者は虫歯の治療のためだけに通うのではなく、虫歯予防や定期検診のほか、歯周病や歯槽膿漏を作り出さないためにも歯磨き指導を受けに行くことも大切です。
永久歯が生えたばかりの状態の時には、シーラントという歯の溝に食べかすが入らないようにするためのプラスチックの詰め物をすることを勧められます。
永久歯が生えるころは親による仕上げ磨きなどすることがないため、どうしても磨き残しがあり虫歯になりやすくなります。
また一度詰めたシーラントは詰めっぱなしにしたままにしておくと、はがれた部分に菌が溜まりやすくなり虫歯の原因となります。シーラントしたあとも定期的に歯医者で検診してもらうことをお勧めします。
歯周病などは大人、しかも高齢者ばかりの病気と考える人も多いでしょう。たしかに罹患者の割合としては大人のほうが多いといえますが、放置しておくと歯が抜けてしまう病気ですので、子供から次のような訴えがあった場合は歯周病を疑ってできる限り早めに受診しましょう。
おもに甘いものをよく口にして、歯磨きもあまり積極的にしない場合などは歯周病になるリスクが高まります。特に子供はダラダラと時間をかけておやつを食べたり、就寝前に甘いものを口にして歯磨きをせずに寝てしまうということが頻繁にある場合もあるでしょう。
歯周病になりはじめると歯茎から血がでる、歯茎が腫れたり、歯がグラグラするなどの症状がではじめます。このように定期的に正しい歯磨きをすることによって虫歯だけでなく、歯周病や歯槽膿漏などは全体の病気予防につながります。
虫歯になって歯医者に通い始めると長い期間の通院が必要となり親にとっても大変な苦労になります。また歯医者では、歯を削る治療音が子供の恐怖をますますあおり歯医者に行きたがらない子供がたくさんいます。
物心がついてから歯医者を初体験させるとどうしても恐怖が先立ちますので、できる限り幼いころから歯磨き指導などで口の中を触らせることに慣れておくことが非常に重要になります。
虫歯の痛みに加え、治療自体も痛みをもとなうことがあり大人でも歯医者からは足が遠のきます。子供だったらなおさらでしょう。歯は一生使い続けるものです。だからこそ虫歯にならないための生活、食事に心掛け、定期的な正しい歯磨きを徹底させるようにしましょう。
まとめ
虫歯治療の痛み回避は予防のための歯医者通いが肝心(後編)
フッ素とキシリトールを上手に活用
治療だけでなく予防のための歯医者通い