子供の 虫歯 は大人の虫歯よりも進行が早く、あっという間に悪化してしまいます。子供の虫歯の特徴を知ることで、早期に治療を開始することができる場合があります。健やかな永久歯を育てるためにも、乳歯を虫歯から守ることが非常に重要になります。
進行の早い子供の虫歯の特徴を知って虫歯を悪化させない
子供の虫歯の特徴
小さな子供の乳歯の虫歯では、永久歯の虫歯よりも進行が早く、痛みが分かりづらいという特徴があります。小さな子供は感覚器官も未熟なため、痛みを感じにくいと言われています。かなり進行した虫歯にならないと歯が痛いという捉え方ができません。
一般的な永久歯の虫歯は黒くなって目に見えますが、乳歯は黒くならず白いまま、虫歯になっているという特徴があります。乳歯はやわらかいため、白い虫歯としてあっという間に進行してしまいます。
子供の虫歯では歯と歯茎の境目が痛くなるということもあります。この場合、歯が少し白く濁りを帯びて見えます。
虫歯になりやすい場所
虫歯になりやすい場所は歯磨きがしづらい場所や食べ物が詰まりやすい場所です。子供の口の中は狭く見づらいので、ポイントを押さえて歯磨きをしてあげるとよいでしょう。奥歯の歯の間は特に歯磨きしづらい場所です。
奥歯の溝や上の前歯の裏側なども虫歯になりやすい場所です。哺乳瓶を使ってミルクや甘いジュースを飲ませている子供は特に前歯の虫歯が多くなりますので注意が必要です。
歯と歯茎の間は歯磨きを嫌がることが多い場所で、子供がなかなか歯磨きをさせてくれないからと放置すると虫歯になってしまいます。
子供の虫歯の種類
子供の虫歯はその進行度合いによって、治療方針が異なります。COと呼ばれるごく初期の虫歯はまだ歯に穴が開く前の状態です。しっかり歯を磨いて、フッ素やキシリトールを使い口の中を健やかな状態にすると治ることもあります。
C1と呼ばれる歯の一番外側の表面にできる虫歯は、自分ではなかなか気づくことが難しい虫歯です。歯科医院で早期発見してもらうことで、早めに処置を行うことができれば簡単な治療で終了します。この段階ではフッ素塗布などで虫歯の進行をおさえることもできます。
C2と呼ばれる歯の内側にできる虫歯では、歯の表面が溶けている状態になります。歯の中にまで虫歯が進行しています。歯の中の神経に近くなると、甘いものや冷たいものなどが染みるようになります。
C3の虫歯ではすでに虫歯が神経にまで到達してしまいます。ズキズキとした痛みがずっと続き、熱いものも染みるようになります。
C4の虫歯になると歯の根だけが残っているという状態になります。すでに神経は死んでしまい、膿がたまってしまうこともあります。歯を抜くことが多い状態です。
虫歯の治療
COの虫歯では再石灰化を促すために、フッ素やキシリトールによる処置を行います。本人も保護者もこの段階の虫歯に気づくことはあまりないので、歯科医院での定期的な検診が重要と言われています。
C1~C2の中等度の乳歯の虫歯には、白いプラスチック材を直接詰めるという方法で治療を行います。
C3の虫歯には、専用器具を用いて歯の中の神経を抜き、神経のあった部分をきれいにする処置を行います。完全に中がきれいになったら薬で歯の根の部分の空洞を埋め、白いプラスチック材で穴の部分を埋めていきます。
虫歯が神経に達しているのにそのままにしてしまうと、永久歯が変色することがあるので必ず治療するようにしましょう。
C4の虫歯になってしまうとできるだけ速やかに抜歯の処置をする必要があります。
ただし、乳歯は永久歯が正しい位置に生えるために必要なものですから、あまり早期に抜いてしまうと永久歯が正しい場所にこなかったり、後方の歯が前側に出てきてしまったりする弊害が起きてしまいます。乳歯だからといって簡単に抜歯していいわけではないのです。
虫歯を作らないためにできること
幼児期に入ると甘いものを口にする機会が増えます。食事やおやつの時間をきちんと決めて、だらだらと甘いものが口に入っているという状態はなくすようにしましょう。
子供が小さいうちは、歯磨きの仕上げ磨きを必ずしてあげるようにしましょう。自分で磨けるようになることも大切ですので、親だけが磨くのではなく一緒に磨いて磨き方の練習をしておきましょう。就寝前の歯磨きではデンタルフロスなどを使って、特に念入りに磨くように教えます。
子供用の歯磨き粉はフッ素が入っているものを選び、きちんと適正な量を使用して磨くようにしましょう。乳歯はやわらかいので、力を入れすぎず丁寧に磨くように教えます。
小児歯科にはこまめに通い、定期的に検診を受けるようにしましょう。虫歯になってはじめて歯医者を訪れた子供は、歯医者が怖い場所だというネガティブなイメージを持ってしまいがちです。
一度怖いと思ってしまうと、治療にも悪影響を及ぼします。定期的な検診を行うことで、虫歯を早期に発見してC1にまで進行させないことが大切です。
まとめ
進行の早い子供の虫歯の特徴を知って虫歯を悪化させない
子供の虫歯の特徴
虫歯になりやすい場所
子供の虫歯の種類
虫歯の治療
虫歯を作らないためにできること