ムンプスを耳にしたことがある人の方が少ないかと思います。 ムンプス とは流行性耳下腺炎、一般的には「おたふく風邪」と言われる病気のことで、ムンプスを引き起こす原因となるウィルスをムンプスウィルスと言います。
ムンプスの症状と原因、感染したときの対処方法は?
ムンプスの語源
ムンプスという名前の由来ははっきりと分かっていませんが、ひどい耳下腺炎に感染した患者がぼそぼそと話す(mumbling speech)ことによるのではないかと言われています。
日本では流行性耳下腺炎といわれ一般的には「おたふくかぜ」のことをいいます。
ムンプスの症状と現れ方
ムンプス(流行性耳下腺炎)は急性ウィルスの感染症で、日本では一般的に「おたふく風邪」と呼ばれています。原因はムンプスウィルスによるもので、たいていは症状が出てから1週間から10日くらいで回復する病気で、日本では200万人以上方がら罹患しています。
片方あるいは両方の耳下腺を主として、顎下腺と舌下腺に腫れの症状が出ます。顎下腺、舌下腺は頬の下、フェイスライン辺りです。通常痛みを伴うことがほとんどで、発熱も伴います。
個人差がありますが高熱になるケースもあれば微熱程度のケースとさまざまです。中には感染しても症状があらわれない場合もあると言われています。
まれに合併症を引き起こすケースもあり、症状が明らかだった方の10%の割合で「無菌性髄膜炎」を併発し、思春期以降の男性では20%~30%の割合で「精巣炎」を併発し、女性では約7%の割合で卵巣炎を引きおこすこともあるようです。
上記のほかに、脳炎、難聴などの合併症を引き起こすこともあるようです。感染源は罹患者からの飛沫感染で、多くは4歳児に感染しています。3歳から6歳の間に感染する割合が60%を占めています。
ムンプスの潜伏期間
ムンプス(流行性耳下腺炎)に感染してから症状があらわれるまでの、潜伏期間は2~3週間程あります。この潜伏期間の間に唾液腺の中でウィルスが増殖してムンプスの症状がでます。
ムンプスに感染する原因
ムンプス(流行性耳下腺炎)の潜伏期間の間は症状が全く出ないため、通常通り学校へ行ったり保育園に行ったりと普通に生活をしています。
感染していることにお互いが気が付かないので、感染している人と話をしていて、飛んできた唾液を吸い込んでしまったり、感染した人のくしゃみや咳で空気中にウィルスが飛び散って感染してしまします。
潜伏期間が長く、また潜伏期間中は症状がないので、知らず知らずのうちにうつしてしまったり、感染してしまったりします。
ムンプスに感染した場合の対処方法は
ムンプス(流行性耳下腺炎)のような症状があらわれた場合は、まずかかりつけの病院へ受診しましょう。
ムンプスウィルス感染症であることを証明するには、唾液、尿、髄液からウィルスを分離し検体を採取することが必要になります。結果が出るまでに時間がかかるのと、健康保険の保険外となってしまうので、多くは特徴的な臨床症状と、血液検査で診断します。
もしムンプス(流行性耳下腺炎)と診断されれば、学校保健安全法で第二種の感染症に位置付けられており、耳下腺の腫れがなくなるまでのあいだ、学校や保育園、幼稚園など登校・登園停止になります。厳しい学校や保育園では医師の許可証明がないと、登園、登校できないところもあります。
ムンプス(流行性耳下腺炎)は現在の医学では特効薬などはありませんので、対処療法になります。
高熱が出た場合は体力が消耗しますので、ポカリスエットなどの電解水成分入ったの水分を十分にとらせて安静にしたり、頓服を上手く服用するなどをして少しでも身体の負担を和らげてあげることです。
経過の中で少しでもいつもと違う症状が現れたときは、合併症の可能性がありますので、その時は再度病院に受診した方がよいでしょう。
ムンプスの予防法
ムンプス(流行性耳下腺炎)の予防方法は、おたふくかぜワクチンの接種をすることが唯一の予防法です。接種することで90%以上の人が発症を避けることができています。
予防接種の副反応として、2週間後辺りに軽い耳下腺の腫れと微熱がでることは数パーセントあるようです。まれに1,000人から2,000人に1人の割合で無菌性髄膜炎にかかったケースもあります。
まとめ
ムンプスの症状と原因、感染したときの対処方法は?
ムンプスの語源
ムンプスの症状と現れ方
ムンプスの潜伏期間
ムンプスに感染する原因
ムンプスに感染した場合の対処方法は
ムンプスの予防法