子供が幼稚園や保育園で集団生活を始めると、夏ごろに水いぼが流行し感染することがあります。「伝染性軟属腫」という正式名称の水いぼができる原因は何なのでしょうか?
水いぼ の 原因 や治癒までの経過、治療方法などについてご紹介します。
水いぼの原因は何?治療はどうすればいいの?
水いぼ(伝染性軟属腫)の原因は何?
水いぼの正式名称に「伝染性」とついていることからわかると思いますが、水いぼは良性ではありますが伝染力のある病気です。
皮膚に付着したポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルスが増殖することでいぼができます。皮膚がやわらかく、接触することの多い手足や体にできやすいという特徴があります。
ウイルスが付着した皮膚と直接接触することでも感染しますが、気をつけなければならないのが「間接接触」です。
ウイルス自身に強い感染力はありませんが、抵抗力が低下している時や乾燥などで肌が荒れている時・皮膚に傷がある時などは、感染に気をつける必要があります。ウイルス保持者とタオルを共用したり、肌同士が触れ合うことで感染してしまいます。
水いぼに感染するとどのような症状が出るの?
伝染性軟属腫ウイルスに感染すると、皮膚に直径1mm~5mmほどの半円状の突起ができます。水いぼの表面は光沢がみられ、かゆみはありません。
ですが、水いぼが治りかける時にかゆみを感じたりすることがあります。水いぼを掻きやぶってしまうと手にウイルスが付着し、他の場所へついてしまうことで感染域が広がるという特徴があります。
感染から半年~2年ほどで免疫ができるため、放置しておいても水いぼは1年ほどで自然治癒します。また、完治した後は再発する恐れもありません。
ですが、感染から早いうちに治療を受けることで、感染域を広げること・他人へ感染させることを防止することができます。
水いぼにはどのような治療法があるの?
時間はかかりますが自然治癒する病気ですので、積極的に治療を受けるかどうかは個人の判断に任されます。時には医師の考え方によって治療方針が変わることもあります。水いぼの治療法にはどのようなものがあるのかを紹介します。
温存療法
治療法、といっても何もせず自然治癒を待つのが温存療法です。体に免疫ができて自然治癒を待つため、完治するまでには1年ほどかかります。
荒療治
痛みもかゆみもないとはいえ、見た目に水いぼがあることは分かります。感染域を最小限に済ませたい、他人にうつさないように早く治したいという場合にはピンセットでつまみとるという荒療治が有効です。
先端が丸いリング状になった専用のピンセットで、水いぼを1つずつつぶして治します。麻酔をかけずにおこなうとかなりの痛みを感じます。病院によっては麻酔入りのクリームやテープを使って痛みを軽減する方法をとっていますので、事前に相談をしてみましょう。
また、液体窒素を使って1つずつ氷結して壊死させる方法などもあります。
薬による治療
子供に痛い治療を受けさせるのは避けたい場合には、薬による治療もあります。自然治癒より早く治りますが、荒療治ほどすぐに効果があらわれるものでもありません。
水いぼの1つ1つに「イソジン傷薬」の液体タイプを毎日塗り続けます。すると1週間ほどで水いぼの芯が出てくるようになります。そうなればニキビをつぶす要領で、つまんでつぶすことができます。つぶした後はかさぶたができて、治っていきます。
病院で処方してもらうことができる「紫曇膏(しうんこう)」という軟膏も同じように使うことができます。
塗り薬と併用するのにおすすめなのが「ヨクイニン」という漢方薬です。ハトムギから抽出される成分を凝縮したものですが、においと味に特徴があるため子供には飲みづらいかもしれません。そのような場合にはヨクイニンの代わりにハトムギ茶を飲むのもおすすめです。
まとめ
水いぼの原因は何?治療はどうすればいいの?
水いぼ(伝染性軟属腫)の原因は何?
水いぼに感染するとどのような症状が出るの?
水いぼにはどのような治療法があるの?