「水下痢の正しい対応を知って、子供を脱水から守る(前編)」では、水下痢の原因についてご紹介しましたが、後編では 水下痢 のさいの対応や食事の注意点、薬についてご紹介します。
水下痢の正しい対応を知って、子供を脱水から守る(後編)
水下痢の時の対応
水下痢は、本来、腸で吸収しているはずの水分が摂取できていない状態ですので、脱水症状に気を付けなければなりません。冷たい飲み物は胃や腸を刺激してしまいますので、常温の飲み物を用いるようにしましょう。
急性胃腸炎の場合は、細菌やウイルスをできるだけ早く体外に排出するために下痢となっています。下痢止めを使ってしまうと、かえって症状を長引かせてしまうので自己判断での使用はやめましょう。
小さい子供や赤ちゃんの水下痢は、他に発熱や発疹などの症状が出ていないかよく観察することが大切です。下痢の状態もできるだけ詳細に、メモを作るなどしておくと病院での正しい診断に結びつきます。
水下痢の時の食事、ケア
ひどい下痢の場合は、半日から1日ほど絶食し、胃腸に負担をかけないようにして水分補給だけを心がけます。吸収の良いお茶や白湯、スポーツドリンク、経口補水液を少しずつ、何度も与えます。
ゼリータイプのスポーツドリンクや経口補水液は一気に飲めないため、吐きづらく、嘔吐を伴う時にも与えやすいでしょう。
食事がとれるようになってきたら、やわらかく煮たうどんやおかゆ、豆腐などを少量与えて様子をみます。一度にたくさん与えないことがポイントです。子供がたくさん食べたいといって泣くとかわいそうに思いますが、慎重に少しずつ与えましょう。
下痢をしている時は、おむつかぶれを発症しやすくなります。こまめにおむつを替えて、シャワーや座浴をさせて清潔を保つようにしましょう。
病院で処方される下痢の症状に伴う薬
ひどい下痢や嘔吐で脱水になったり、体力が落ちたりするのを防ぐためにお腹の症状を緩和する薬が処方されることがあります。子供には強力な下痢止めは使わないのが一般的で、主に整腸剤などを処方します。
細菌感染の治療のために抗生剤を飲んでいる場合は、耐性をつけたビオフェルミンやラックビーなどを使います。腸の余分な水分とガスを取り込んで体外に排出する働きを持つアドソルビンもよく使われます。下痢症状が落ち着いても、この薬を飲み続けてしまうと便秘になってしまうので注意しましょう。
腸粘膜の炎症を保護する薬としてタンナルビンがあります。この薬は苦味があり小さい子供は飲むのを嫌がることが多い薬です。少量のガムシロップやアイスなどと混ぜて飲むと服用しやすくなります。いわゆる下痢止めとしてはロペミンという薬が一般的ですが、作用が強く6か月未満の赤ちゃんには使えない薬です。
まとめ
水下痢の正しい対応を知って、子供を脱水から守る(後編)
水下痢の時の対応
水下痢の時の食事、ケア
病院で処方される下痢の症状に伴う薬