子供の病気いろは

  • ホーム
  • はじめての方へ
  • カテゴリ一覧
  • Twitter
  • Facebook
  • お問い合わせ
    • 免責事項・知的財産権
現在の場所:ホーム / 乳幼児 / 未熟児 / 大切な赤ちゃんの目が危ない?「未熟児網膜症」とは

大切な赤ちゃんの目が危ない?「未熟児網膜症」とは

jet

このエントリーをはてなブックマークに追加
Tweet
LINEで送る
Pocket

mijukuzimoumakusyou

赤ちゃんはお母さんのお腹の中で十分な時間をかけて臓器を成長させてから生まれてきます。予定よりも早く生まれた赤ちゃんは、早く生まれてしまったぶん臓器の成長が未熟なためにさまざまな健康上のリスクが高くなります。

「未熟児網膜症」もそのひとつで、重篤な場合は失明の可能性もあります。

今回はこの「 未熟児網膜症 」について説明します。


スポンサードリンク

大切な赤ちゃんの目が危ない?「未熟児網膜症」とは


- 目次 -

  • どんなときに発症する?
  • 原因は?
  • 注目すべき2種類の症状
  • どのような治療が行われる?
  • 病気が治ったら
  • 小学校以降も注意しましょう

どんなときに発症する?

未熟児とは、一般的には出生時の体重が2,500グラム未満で、かつ早産で生まれた赤ちゃんのことをいいます(通常では37~42週未満で生まれるところ、37週未満の場合に「早産」となります)。

赤ちゃんの網膜は36週頃に完成されるので「早産」=未熟児網膜症の危険!?と思われるかもしれませんが、実際には自然治癒するケースも多く、注意が必要なのは在胎34週以下で出生体重1,800グラム未満の場合です。

さらに、出生体重が1,500グラム未満で60%、28週未満ではほぼ100%発症するといわれています。


原因は?

十分な臓器の成長ができないうちに赤ちゃんが生まれてしまうと、網膜の血管が途中までしか成長できません。

赤ちゃんが胎内から外に出ると酸素濃度の関係で網膜の血管が収縮し、そこから異常な血管が枝分かれしていきます。これらの血管が脆く破れやすいために出血を起こして、視力低下や失明の原因となります。


注目すべき2種類の症状

未熟児網膜症は、進行速度を目安として2種類に分類されます。時間をかけて徐々に進行していくⅠ型、急速に症状が進行するⅡ型です。

Ⅰ型は症状の進行具合が5段階にわけられており、このうち1段階と2段階までは自然治癒の可能性が高く、経過観察が行われます。

3段階では前述の脆い血管が発生し、この段階までくると積極的な治癒が必要となります。4段階では網膜剥離が発生し、5段階ではこれがさらに拡大します。

Ⅱ型は在胎期間が少ない超低体重出生児(1,000グラム未満)に多く発生します。急速に網膜剥離に進行して失明する、危険度の高いタイプです。重症化しやすく、Ⅱ型と診断されたら即座に治療が必要とされます。


どのような治療が行われる?

まず未熟児網膜症が疑われる場合は、外見からは判断できないため、角膜の上から光を当てて目の内側を見る眼底検査をします。ここで未熟児網膜症の進行具合を確認し、症状に合わせた治療が行われます。

検査の結果、Ⅰ型で進行具合が2段階までの場合は経過観察となりますが、Ⅰ型の3段階以上、またはⅡ型の場合はレーザー治療が行われます。

レーザー治療では、網膜剥離の原因となる網膜部分を焼きます。これによって異常血管の発生原因を消してしまうわけです。この治療は1回では終わらずに、様子を見ながら複数回おこなわれます。

このレーザー治療でも症状の改善が見られない場合、外科手術をすることになります。「強膜輪状締結術」というもので、眼球にスポンジを巻いて眼球を圧迫します。

これが効果をあらわさない場合はさらに「硝子体手術」といって、網膜を引っ張る硝子体や増殖組織を除去する手術を行います。


病気が治ったら

未熟児網膜症が発症したとしても、Ⅰ型の1段階、2段階から自然治癒した場合は視力への影響はありません。

ただし、早産で生まれた赤ちゃんはいわゆる「近視」や、屈性異常のために目のピントが合いにくい「乱視」、視線が合わない「斜視」を合併することがあります。また、何らかの病気などが視力の発達に影響することもありますので、定期的な眼科検診を行うべきでしょう。

レーザー治療をした場合は、症状の度合いによってさまざまな影響がでます。視覚の成長には黄斑部の発達が必要ですが、ここに問題がなければ日常生活や学習を行える程度には回復します。

ただし、近視になる可能性も高いようです。黄斑部に何らかの影響があった場合は、強度の視力障害を引き起こしてしまいます。そのため、外科手術を行った場合も同様ですが、長期的な診察・治療が必要となるでしょう。


小学校以降も注意しましょう

未熟児網膜症が治り赤ちゃんが成長しても、網膜自体が弱っているので再び網膜剥離や硝子体出血をおこすことがあります。特に小学校前後に再発することが多いので、医師とも相談しながら、長期的に見守ってあげてください。

スポンサードリンク

まとめ

大切な赤ちゃんの目が危ない?「未熟児網膜症」とは
どんなときに発症する?
原因は?
注目すべき2種類の症状
どのような治療が行われる?
病気が治ったら
小学校以降も注意しましょう

このエントリーをはてなブックマークに追加
Tweet
LINEで送る
Pocket

Filed Under: 未熟児 関連タグ:未熟児網膜症

スポンサードリンクと関連コンテンツ

記事を探す

スポンサードリンク

カテゴリから探す

  • 感染症
    • 風邪
    • インフルエンザ脳症
    • タミフル
    • 髄膜炎
    • ノロウイルス
    • 感染性胃腸炎
    • 水疱瘡
    • 溶連菌
    • りんご病
    • おたふく風邪
    • とびひ
    • MRSA
    • プール熱
    • 手足口病
    • アデノウィルス
    • ヘルパンギーナ
    • ライ症候群
  • 乳幼児
    • Hibワクチン
    • ポリオ
    • 予防接種
    • 乳児期
    • 乳児湿疹
    • 未熟児
    • 小児
    • 小児科
    • 歯固め
    • 臍ヘルニア
    • 新生児メレナ
    • 乳幼児突然死症候群
    • 乳児死亡率
    • 夜泣き
    • 日本脳炎
  • 麻疹
    • 髄膜炎
  • 皮膚
    • アトピー性皮膚炎
    • 脂漏性湿疹
    • オムツかぶれ
    • 脂漏性皮膚炎
    • 頭皮湿疹
    • 発疹
    • 突発性発疹
    • じんましん
    • 水いぼ
    • 帯状疱疹
    • ヘルペス
    • 痣
    • しもやけ
    • あせも
    • イボ
  • 胃腸の病気
    • ロタウイルス
    • 腹痛
    • 嘔吐
    • 下痢
    • 便秘
    • 胃腸炎
    • 大腸炎
    • 胃炎
    • 腸閉塞
    • 腸重積
    • 胆道閉鎖症
    • 胃食道逆流症
  • 泌尿器の病気
    • おねしょ
    • 尿路感染症
    • 停留精巣
  • アレルギー科
    • アレルギー
  • 心の病気・障害
    • ダウン症
    • 発達障害
    • 自閉症
    • ADHD
    • アスペルガー
    • うつ病
    • 疲労感
    • 癇癪
    • 中二病
    • チック症
    • PTSD
    • 起立性障害
    • 転換性障害
    • ひきつけ
  • 鼻の病気
    • 鼻づまり
    • アレルギー性鼻炎
    • 副鼻腔炎
    • 蓄膿症
    • いびき
    • 鵞口瘡
  • 口腔・歯科
    • 乳歯
    • 噛み合わせ
    • 歯科矯正
    • 歯ぎしり
    • 出っ歯
    • 受け口
    • 虫歯
    • フッ素塗布
    • 口内炎
    • 口腔ヘルペス
    • ヘルペス性口内炎
  • 耳の病気
    • 中耳炎
    • 外耳炎
    • 乗り物酔い
    • 流行性耳下腺炎
  • 目の病気
    • 視力
    • 視力低下
    • ドライアイ
    • 結膜炎
    • 流行性角結膜炎
  • 喉の病気
    • 扁桃炎
    • 喉
  • ケガ
    • 打撲
    • 肘内障
    • 破傷風
  • 呼吸器
    • 肺炎球菌
    • マイコプラズマ肺炎
    • 気管支喘息
    • 肺炎
    • 気管支炎
    • 百日咳
    • 喘息様気管支炎
    • クループ
  • 骨&骨格
    • 成長痛
    • 骨格 矯正
  • 血液内科&血液疾患
    • 急性リンパ性白血病
    • 貧血
    • 鉄欠乏性貧血
    • 血小板減少性紫斑病
    • 再生不良性貧血
    • 溶血性貧血
    • 膠原病
  • 脳・脊髄・神経
    • 頭痛
    • 熱性けいれん
    • てんかん
    • 脳腫瘍
    • 脳性麻痺
    • 水頭症
    • 急性脳症
    • もやもや病
    • ギラン・バレー症候群
    • 頭血腫
  • 代謝異常&生活習慣病
    • 肥満化
    • LDLコレステロール
    • 1型糖尿病
    • 核黄疸
    • くる病
  • 心臓の病気
    • 心室中隔欠損症
  • 甲状腺の病気
    • クレチン症
  • 顔面神経麻痺
  • 消化器
    • 急性虫垂炎
    • 生理的黄疸
  • その他
    • 熱中症
    • 低身長
    • ネフローゼ症候群
    • 川崎病
    • 血管腫
    • 鎖肛
    • 結節性硬化症
    • MRI
  • 睡眠
    • 成長ホルモン
    • 睡眠障害
  • 小児科
  • 爪

Copyright © 2023 kodomo-byouki-iroha.com