三が日を過ぎてから本格的な冬、といった厳しい寒さが続いています。この時期は風邪やインフルエンザ、ウィルス性胃腸炎など気をつける病気がたくさんありますが、ただの風邪だと思っていたらなかなか咳が治らない…なんていうことはないでしょうか。
それはもしかしたら、マイコプラズマ肺炎かもしれません。 マイコプラズマ肺炎 とはどんな病気なのか、その感染経路や治療法、 妊婦 かかった場合の影響などをご紹介します。
マイコプラズマ肺炎の妊婦や子どもへの影響は?
マイコプラズマ肺炎の原因と症状
マイコプラズマは正式には「Mycoplasma pneumoniae」という、細菌とウィルスの中間くらいの微生物のこと。この微生物が気道に感染して、肺で増殖することによって起こるのがマイコプラズマ肺炎です。
小学生を中心とした子どもが一番かかりやすく、14歳以下の子どもが8割と言われています。免疫機能が発達している方が重症化しやすい傾向があるため、乳幼児期は感染しても風邪程度で済みますが、小学生などがかかると肺炎になりやすいようです。
マイコプラズマ肺炎の症状としては、熱、倦怠感、頭痛、乾いた咳といった、風邪と似た症状があげられます。そのため、ただの風邪と勘違いしてしまうことも。確定診断には血液検査が必要になるため、風邪となかなか見分けられず、見過ごされることも多くあります。
マイコプラズマ肺炎の大きな特徴としては、夜に咳が悪化する症状が長引くというのがあります。肺炎としては症状が軽く、日中は見た目が元気な子どもも多いのですが、咳がひどくて眠れないなどといったときは早めに医療機関を受診すると良いでしょう。
吐き気や嘔吐・下痢などの症状が出たり、中耳炎になることもあるようです。また、ぜんそくをもともと持っている場合は、咳が酷くなってぜんそくの発作を引き起こす場合があるので注意が必要です。
一見風邪のようでも、長引く咳の症状があるときや、家族に感染者がいたり、地域や学校で流行しているときなどは、マイコプラズマ肺炎を疑って早めに受診して診断を受け、適切な治療を受ける必要があります。
妊婦がマイコプラズマ肺炎にかかると?
妊婦がマイコプラズマ肺炎に感染しても、マイコプラズマは主に気道に感染するため、胎盤を通して胎児も感染するといったことはありません。ただ、やはり妊娠中は免疫が低下しますし、咳などが長期化しやすい病気なので、咳で腹圧がかかり、妊婦本人の体の負担は大きくなります。
妊婦に処方できる抗生物質も限られてきますし、妊娠週数や状態次第で、お医者さんによっては自然治癒を選ぶこともあるようなので、治癒までには時間がかかることもあります。重症化しないよう、医療機関をきちんと受診してしっかり治療方法を相談することが大切です。
マイコプラズマ肺炎の感染経路と予防法
感染経路としては、飛沫感染と接触感染があります。マイコプラズマ肺炎の患者の咳などから病原菌が周囲に飛び散ったり、患者が病原菌のついた手で触ったドアノブやおもちゃなどに触れることでも感染してしまいます。
潜伏期間も2~3週間と長めのため、この間に周囲に感染させてしまう可能性もあり、時おり学校などで集団感染が起こります。学校や保育園に行くには、医師の許可が必要です。
マイコプラズマ肺炎の予防法としては風邪の予防と同様に手洗い、うがいを徹底すること、マスクを着用することなどがあげられます。予防接種等はありません。
マイコプラズマ肺炎の治療法
肺炎の診断は肺のレントゲンをとることによりわかりますが、それがマイコプラズマ肺炎であるかどうかは、血液検査でマイコプラズマの抗体を測定して診断されます。マイコプラズマ肺炎であることが確定すると、抗生物質を使った治療が行われることが多いようです。
妊婦さんには、副作用が少なく妊婦さんにも比較的安全であると言われている弱い抗生物質が処方されますので、必ず病院に妊婦であることを伝えましょう。症状などによっては自然治癒を待つこともあるようです。
まとめ
マイコプラズマ肺炎の妊婦や子どもへの影響は?
マイコプラズマ肺炎の原因と症状
妊婦がマイコプラズマ肺炎にかかると?
マイコプラズマ肺炎の感染経路と予防法
マイコプラズマ肺炎の治療法