昨今大人だけでなく子供の場合の LDLコレステロール も警鐘が鳴らされています。遺伝からくる問題か、それとも食生活等の乱れからくるものか…。
さまざまな原因が考えられますが、高い数値は望ましくありません。これを 下げる ための対策や方法を明記してみます。
子供の場合のLDLコレステロールを下げるとは?!
HDLとLDL
血液中のコレステロールは、たんぱく質と複合体を形成してリポタンパクとして存在しています。
その中で、コレステロールを主に運搬しているのがHDLとLDLで、HDLに運ばれているコレステロールをHDLコレステロール、LDLに運ばれているコレステロールをLDLコレステロールと呼ばれています。
一般的にわかりやすい表現として、悪玉のLDLと善玉のHDLと表記すると理解しやすいと思います。
HDLが体の隅々の血管壁にたまったコレステロールを抜き取って肝臓に運ぶのに対して、LDLは肝臓のコレステロールを体の隅々に運んでいます。
LDLコレステロールが増えると、体の隅々に運ばれるコレステロールが増えて動脈硬化を促進する傾向にあるため、LDLは悪玉コレステロールとも呼ばれます。
逆にHDLコレステロールは、体の隅々の余分なコレステロールを肝臓に運び、動脈硬化の防止につながるため善玉コレステロールと呼ばれます。
コレステロールとは?
高コレステロール血症が両親のどちらかにある場合、子供に遺伝する可能性が高まります。
遺伝性家族性高コレステロール血症の人は、比較的コレステロールの値が子供の時期から高くなります。また最近では肥満の子供が増加傾向です。
遺伝的な高コレステロールでなくても普段の生活習慣などで子供でもコレステロールが高まり、動脈硬化の予備軍となるケースが発生しています。
遺伝とコレステロール
遺伝による高コレステロール血症を一般的に家族性高コレステロール血症と呼ばれます。
家族性高コレステロール血症には、ヘテロ型家族性高コレステロール血症という両親の片方から遺伝子を受けついたものと、ホモ型家族性高コレステロール血症という両親の両方から遺伝子を受けついたものとがあります。
いずれについても症状として高コレステロール値と黄色腫が見られるという特徴があります。総コレステロールは正常値で200mg/dlとされています。
コレステロール値が倍以上の数値になりやすいホモ型は、心筋梗塞や狭心症や脳卒中などを10代で発症するケースがあることを認識しておくべきです。
家族性高コレステロール血症の治療方法
薬物療法と食事療法を行うことでLDLコレステロールの値を下げるのが、家族性高コレステロール血症の治療方法です。
主にスタチン系薬剤やイオン交換樹脂などが、薬物療法では使用されます。食事療法では動物性の脂肪分を抑えて、植物性の脂肪を摂取するようにします。
さらに食物繊維を積極的に摂取して、LDLコレステロールを下げることを目標とします。
子供の脂質異常症と治療方法
遺伝性の家族性高コレステロール血症以外にも、子供の脂質異常症が増えているようです。
これは子供の肥満が増加したことを物語っています。小学生の1割前後が高コレステロールだとも言われています。小学生の中にも動脈硬化予備軍や生活習慣病予備軍などがかなり多くなっているようです。
これらの要因には食生活の欧米化や、運動不足などが影響しています。肉中心の食生活や、ファーストフードが当たり前となり、おやつやジュースなどの摂取量が多くなったことも大きな原因要素です。
さらに外で遊ぶ機会が減り、室内でゲームなどをすることが増えたことも影響しています。
脂質異常症の治療方法は、運動と食事療法が一番の解決の近道であり効果が望めます。室内で遊ぶよりも外で体を動かして遊ぶことが大切です。
さらに定期的にスイミングスクールや体操クラブなどに通うのも選択肢のひとつです。食生活では、脂肪や糖分をおさえる必要があります。
子供が好むカレーライスやハンバーグは脂肪や糖分が多いので、和食中心の食事が好ましいです。
まとめ
子供の場合のLDLコレステロールを下げるとは?!
コレステロールとは?
遺伝とコレステロール
家族性高コレステロール血症の治療方法
子供の脂質異常症と治療方法