大人でも健康診断の結果で気になるのが、コレステロールの値ではないでしょうか。特に悪玉と言われる「LDLコレステロール」が基準値を上回ると心配になるものです。
では、子供の LDLコレステロール が 基準値 を外れてしまったら、どうすればいいのでしょうか?
子供のLDLコレステロールが基準値を外れた!対処方法は?
LDLコレステロールとは?
血液中のコレステロールには「善玉」と呼ばれる「HDLコレステロール」と、「悪玉」と呼ばれる「LDLコレステロール」があります。
HDLコレステロールには体内にある余分なコレステロールを回収して肝臓に運ぶ役割があります。血液の中にある不要なコレステロールを掃除しているような役目のため、「善玉」と呼ばれています。
LDLコレステロールは、肝臓から血液や体内の組織に必要なコレステロールを運ぶ役割があります。体のすみずみまでコレステロールを運んでくれる、大切な存在です。
基準値内であれば何の問題もないのですが、血液中のコレステロールの値が高くなると血管が詰まりやすくなり動脈硬化などの原因となってしまうことがあるため、「悪玉」と呼ばれています。
LDLコレステロールの存在自体が「悪」なのではなく、基準値よりも「LDLコレステロールが多くなってしまうこと」が体に悪い、という正しい認識を持つことが大切です。
子供の高脂血症の原因と改善方法は?
血液中のコレステロールが多い状態を「高脂血症」ともいいます。子供の場合、高脂血症になるには大きく3つの原因が考えられます。
肥満
体重が基準値よりも多い場合、肥満を改善することで高脂血症の症状が改善され、動脈硬化になる心配も少なくなります。バランスの良い食生活を心がけるとともに、運動をして体重を落とすようにしましょう。
食事
体重は正常値であってもコレステロール値が高い場合には、食事が原因となっていることがあります。脂肪・糖分の多い食事は避け、和食中心の食事を摂るように心がけましょう。
大人と違って、成長に必要なエネルギーは摂取する必要があるため、摂取カロリーを単純に減らせばいいということではありません。
遺伝
食生活や運動面で問題があるわけでもなく、体質として体の中で脂肪分が合成されやすい・脂肪分の分解がされにくいという場合があります。このような場合には家族・親族の中に高脂血症の方がいることが多くあります。
食事面や運動量に気をつけることも大切ですが、薬物による治療を受けることが早期治癒に繋がります。
子供のコレステロールに関する基準値が知りたい!
大人は年に1度健康診断を受けることが推奨されていますが、子供はなかなか血液検査を受ける機会もなく、コレステロール値を確認する機会がありません。
ですので、子供の高脂血症は発見が遅れることがあります。気になることがある場合には、血液検査を受ける機会を持ってみることも必要でしょう。
子供の高脂血症・脂質異常の診断としての基準値は以下の通りです。
- 総コレステロール 200mg/dl以上
- LDLコレステロール 150mg/ld以上
- HDLコレステロール 40mg/ld以下
上記3つのうち1つでも当てはまると脂質異常症と診断されますので、気になる方は覚えておきましょう。
高脂血症を改善するためのポイントは?
高脂血症を改善するには「食事療法」「運動療法」「薬物療法」が有効です。
食事療法
成長に必要なカロリーは摂取する必要がありますが、それ以上の摂取がないように気をつけましょう。脂肪の摂取も大切ですが、植物油や青魚などから摂るように心がけます。また、コレステロールの多い食品を避け食物繊維を摂るようにしましょう。
運動療法
毎日運動を続けることと、生活の中で体を動かすことを心がけるようにしましょう。
薬物療法
遺伝性の高脂血症の場合には薬物療法が効果的です。心当たりのある場合は専門医の診断を受け、医師のアドバイスに従って薬の処方を受け、生活を見直すようにしましょう。
まとめ
子供のLDLコレステロールが基準値を外れた!対処方法は?
LDLコレステロールとは?
子供の高脂血症の原因と改善方法は?
子供のコレステロールに関する基準値が知りたい!
高脂血症を改善するためのポイントは?