「重度の後遺症が残る可能性がある小児急性脳症の症状と予防法(前編)」では、急性脳症の症状についてお伝えいたしました。後編では、急性脳症を予防する対策や 急性脳症 を患った場合の 後遺症 についてご説明いたします。
重度の後遺症が残る可能性がある小児急性脳症の症状と予防法(後編)
手洗いとうがいで予防
急性脳症を予防するにはまず風邪など引かないことが一番の予防です。感染しないためにも手洗いやうがい、マスクの着用は基本の予防法です。インフルエンザを始めウイルス感染症により急性脳症を発症することもあり夏でも徹底した手洗いやうがい、マスク着用の心がけが大切です。
空気が乾燥する季節は風邪をひきやすい条件が整います。湿度を保ち保湿することを忘れないでください。
解熱剤の使用は基本禁止
急性脳症から子供を守るには安易に解熱剤の使用は禁止です。アスピリン系の解熱剤は急性脳症を発症しやすくなると報告を受けています。
高熱でうなされている子供を見るとせめて熱の苦しみから早急に開放してあげたい気持ちは親なら誰もが抱く気持ちですが、その状態を見るのは辛いですが氷嚢や保冷剤、冷えピタなどを利用して頭を冷やし、脇の下や鼠径部の太い血管が通っている所を冷やして対応してください。
もし解熱剤を使用する場合は市販薬の解熱剤は決して使用することなく医師の支持の元で処方された解熱剤を使用してください。
予防摂取を受ける重要性
子供が急性脳症を発症する多くはインフルエンザ感染から引き起こされています。毎年予防摂取時期には摂取するようにします。予防摂取で100%インフルエンザ感染を予防することはできませんが予防摂取を受けていると感染しても軽症ですむので急性脳症の予防に繋がります。
子供を脳症から守るために子供だけが予防摂取をしても家族がインフルエンザに感染したら移る可能性もあります。この予防接種は任意の摂取で料金も病院によりますが約3,500円~5,000円(地域により異なる)くらい費用がかかりますが家族で摂取することをお勧めします。
初期症状で病院受診
神経質気味でどんなに予防をしても絶対に急性脳症を発症しない保証はどこにもありません。万が一、急性脳症を発症すると痙攣発作を繰り返し高熱や意識が朦朧とした症状があらわれます。そのような症状が見られたら早急に病院受診することが急性脳症から子供を守ることに繋がります。
急性脳症は治療が遅れると死亡する率が高くなり命が救われても重度の後遺症が残るリスクも高くなります。少しでも早く治療を受け最悪の事態を招かない為にも子供の様子や症状をしっかり観察し病院受診をしてください。
後遺症
急性脳症の後遺症の症状には幅があり軽症の場合もあれば寝たきりになる程の重症の場合もあります。
子供が脳症を発症すると半数が命を落とすことや後遺障害を残すと言われています。後遺症として知的低下による知的障害や運動麻痺、てんかん、嚥下障害などがおこる可能性があります。
インフルエンザ感染などウイルス感染から発症した急性脳炎におこる「てんかん発作」があります。このてんかん発作は薬での調整が困難な場合が多い発作で脳症を発症して1年以内におこることの多い後遺症です。
日頃の子供の様子を注意して観察し日常生活の中でのいつもと違う行動や意識消失する症状が繰り返されるときは「てんかん」を疑います。
まとめ
重度の後遺症が残る可能性がある小児急性脳症の症状と予防法(後編)
手洗いとうがいで予防
解熱剤の使用は基本禁止
初期症状で病院受診
後遺症