3人から2人に1人は何らかのアレルギーがあり、今やアレルギーは国民病とも言っても過言ではないでしょう。
特に乳幼児は消化器系が未発達のため、 小麦 や卵などの食物 アレルギー 保持者が多いようです。 症状 の出方によっては命の危険もあるアレルギーを詳しく紹介します。
小麦アレルギー?かゆみや充血症状が!命の危険も?! (前編)
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食物アレルギーとは?
人間は免疫力が備わっていて、細菌やウイルスなどの外敵が体に侵入しようとすると排除するメカニズムを持っています。
特に食物アレルギーは乳幼児期に出やすいと言われています。乳幼児期は消化器系が未発達のため、外敵ではない食べ物を外敵と判断して、体がそれを排除するための攻撃行動であるアレルギー症状を起こすのです。
しかし成長するごとに消化器系と共に免疫機能が発達、安定することで、今までアレルゲン対象であったものが解消される場合も多々あります。
リウマチ・アレルギー対策委員会からの平成17年度報告書によると、平成15年から平成17年の調査の結果、乳児が約10%、3歳児が約4%から5%、学童期が約2%から3%に食物アレルギー保持者ということがわかったそうです。
1999年から調査を開始し、近年でも食物アレルギーによるアナフィラキシーショックなどが原因で死亡している数は年間0人から6人程度います。食物アレルギーで多いアレルゲンは鶏卵、小麦、米、大豆、牛乳で5大アレルゲンと言われています。
中でももっとも多いアレルゲンが鶏卵となっています。乳幼児期から小学生のころまでは鶏卵と牛乳のアレルギーが過半数を占めており、中学生以降はアレルゲンの上位にはエビやカニなどの甲殻類、魚類果物、貝類などが入ってきます。
このように小児期と成人期にはアレルゲンとなる食物に変化が出てくるということがわかります。またアレルギーは遺伝性も高いと考えられています。一般的に親の体質は子供に遺伝するものが多いと言われます。
アレルギー体質もその一つです。ただし親がアレルギー体質だからと言って、必ずしも子供もアレルギーになるとは限りません。また逆に親がアレルギー体質でないにもかかわらず、子供にアレルギーが発症する場合もあります。
アレルギー診断テストとは?
アレルギーがあるか否かは病院で検査をおこなうことになります。基本的には小児科や内科であればどこでも実施していると思われますが、皮膚科や耳鼻咽喉科でも検査可能です。大きな病院の場合アレルギー科もあります。
小麦やソバなど食物アレルギーや花粉症など一つでもアレルギーがあった場合、今後それ以外のアレルギーの発症の可能性も高くなるため、専門的な知識を持つアレルギー科を受診することは強い味方になるかもしれません。
アレルギー検査方法はいくつかあり、一回の採血でより多くのアレルゲンを検査できるものが血液検査になります。
ただし結果が出るまでに1週間以上待つことが多いです。スクラッチテストはアレルギーの疑いのある食べ物や花粉などのアレルゲンを含んだ試料を皮膚に付着させ、試料を皮膚内に吸収させるために針で皮膚に傷をつけて数十分後の反応を確認するものです。
アナフィラキシーショックのようにアレルギー症状が強く出る可能性が高い場合は、入院をしてすぐ対処できる措置を取りながら検査をおこないます。
パッチテストはおもにプラスチックやゴムなどが原因となる接触性のアレルギーや化粧品や薬剤に対するアレルギーを確認するテストとなります。
アレルゲンの試料が付いた絆創膏を数日間、背中などに貼り、2日程度貼りっぱなしの状態にして、はがした時の皮膚反応を確認するテストです。そのほか光に対するアレルギーなどを調べるテストもあります。
まとめ
小麦アレルギー?かゆみや充血症状が!命の危険も?!(前編)
食物アレルギーとは?
アレルギー診断テストとは?