「歯ぎしりの原因は何?子供の歯ぎしりで悪影響とケア方法(前編)」では、子供の歯ぎしりの原因をご紹介いたしました。後編では、治療が必要となる歯ぎしりとその治療方法をご紹介いたします。
子供 の 歯ぎしり の 原因 となる生活習慣を改善することも大切ですので、自宅でのケアも怠らないようにしましょう。
歯ぎしりの原因は何?子供の歯ぎしりで悪影響とケア方法(後編)
治療が必要な歯ぎしりとは
6歳を過ぎても歯ぎしりをする
特に乳臼歯は生える2歳頃と、乳歯から永久歯に生え変わる4歳から6歳あたりで歯ぎしりをする子はいます。この時期の歯ぎしりは噛み合わせを調整し永久歯が生える場所を確保する無意識的な行動であり正常な成長過程です。
しかし6歳を過ぎ永久歯が生え揃っても歯ぎしりをする時は他に原因があるので歯科医を受診し相談してください。
歯の神経への影響
酷い歯ぎしりでは神経が強い圧力に耐えられず壊死することがあります。壊死した神経を放置すると細菌感染を起こし壊疽します。その結果、歯髄炎から歯髄壊死、歯髄壊疽となる前に早期治療が必要です。
顎関節症
歯ぎしりで顎周りの筋肉が緊張し顎関節に過剰な負担がかかります。酷い歯ぎしりでは顎関節症を引き起こす可能性があり適切な治療を受ける必要があります。
歯の摩耗やぐらつきがある
非常に強い力で歯を擦り合わせるのが歯ぎしり行為です。そのため歯は摩耗し強い力が歯根まで及んで歯のぐらつきがおきます。自然放置しても元に戻ることはなく歯科医での治療が必要です。
歯科医での治療法
やはり歯ぎしりは不快感があり、また治療が必要な歯ぎしりもあります。歯科医で行う主な治療法を紹介します。
マウスピース
歯列矯正で使用するマウスピースは実は歯ぎしりの治療にも効果があります。市販のマウスピースもありますが歯の形は人それぞれ違いがあり、歯科医で型を作り自分に合ったマウスピースを作る方がいいです。
費用は5,000円~6,000円程度かかりますが保険適応の場合もありまずは医師に相談してください。最初は就寝時の着用を嫌がる子や寝ている間に無意識に外すこともありますが、慣れると異物感もなく熟睡する子供も多いです。
歯列矯正
歯がほとんど永久歯になり、それでも歯ぎしりが続くようなら歯並びや噛み合わせの矯正の必要があります。その場合は歯科矯正により歯ぎしりも改善する可能性もあり歯科矯正が必要なサインともいえます。そのまま放置せず必ず小児矯正歯科を受診し相談してください。
リマインダ―
歯ぎしりは夜だけとは限らず昼間にすることもあり、何かに夢中になると歯ぎしりをする子もいます。その場合の歯ぎしりは歯科医に相談しリマインダ―対策をとる方法もあります。
リマインダ―とは「思い出させるもの」何でも構わないのでそれが目に付いた時は歯ぎしりをやめる物を決めます。一種の自己暗示法で「歯ぎしりをやめよう!」などのポスターを作り貼ることもいいです。
歯ぎしり自宅ケア方法
よく噛む習慣
噛む回数が少ない子供に歯ぎしりが多くみられます。これはよく噛んで食べる習慣がなく顎の成長が阻害され、成長過程で噛み合わせの悪影響がでます。一口に100回噛むなど目標を持ち、よく噛んで食べる習慣をつけます。
そのためにはお母さんの食事に対する工夫が必要で、よく噛んで食べるメニューにすることです。子供の好む丼物などはかき込んで食べるようになり、一汁一菜を心がけたメニューにします。食事中は見たいテレビも消し、家族で会話しながら楽しい食事環境を整えます。
正しい姿勢を保つ
猫背の子供も歯ぎしりを悪化させるようです。背中が丸まる姿勢が続くと自然と首の前側の筋肉が緊張します。首の前側には口を開けるために使う筋肉があり、その筋肉が緊張すると口が開かず顎関節の働きが悪くなり歯ぎしりをします。
立っている姿勢だけでなく座っている時の姿勢も整えることが大切です。ソファなど深々と埋もれるように座る姿勢ではなく背もたれのある椅子に背もたれに頼らず浅めに腰かける姿勢を心がけます。
リラックス環境の必要性
ストレスも歯ぎしり原因の一つで、学校生活や友達関係に悩みさまざまなストレスを子供は大人が思っている以上に抱えています。外での社会生活を送るには仕方がないことですが、自宅に帰ってからはリラックスできる環境を整えるようにします。
まとめ
歯ぎしりの原因は何?子供の歯ぎしりで悪影響とケア方法(後編)
治療が必要な歯ぎしりとは
歯科医での治療法
歯ぎしり自宅ケア法