気管支炎 は、風邪をこじらせた後に起こりやすい病気です。気管支が炎症を起こし、ひどいせきが出るのが特徴ですが、せきは長引きやすく、時には慢性化してしまうこともあります。
それでは、気管支炎の症状とその治療としてどんな 薬 を使うのかを具体的に見ていきましょう。
ひどいせきが長引く気管支炎。その治療として使用する薬は?
気管支炎の症状
発熱、鼻水、のどの痛み、軽いせきといった風邪の症状から始まります。せきは初めのうちは「コンコン」という乾いた感じの軽いせきですが、次第に、「ゴホゴホ」という様な、たんの絡んだせきになります。
食欲が落ちて元気がなくなったり、せきがひどくて眠れなかったりすることがあります。また、気管支炎が重症になると、呼吸困難を引き起こすこともありますので、注意が必要です。
発熱の症状は1週間くらいで治まりますが、せきの症状は治まりにくく、通常完治するまでに2~3週間はかかります。時には、数か月かかることもあります。もし、せきの症状が治まるまでに90日以上かかる場合は、慢性化している可能性があります。
体力のない高齢者や肺疾患の持病がある人などが気管支炎にかかると、まれに急性呼吸不全や、肺炎といった重い合併症が引き起こされることがあります。
また、6か月未満の赤ちゃんが、「ゼーゼー」とひどい呼吸をするようになった場合は注意が必要です。気管支炎のひとつである細気管支炎の可能性があるからです。細気管支炎は、RSウィルスが原因で、気管支の奥にある細気管支が炎症を起こしている状態です。
最初のうちは発熱や鼻水といった風邪の症状だけですが、次第に呼吸が荒くなります。細気管支炎は、重症になると命に係わることがありますので、少しでも呼吸の荒さに気が付いたら病院を受診しましょう。多くの場合、入院治療をする必要があります。
気管支炎の種類と原因
気管支炎の原因の大半は、インフルエンザウィルスなどのウィルスが原因です。鼻やのどについたウィルスが気管支の粘膜で炎症を起こし、気管支の内側の壁が腫れます。そして、気管支の粘液量が増加し、気道が狭くなることによって、ひどいせきといった気管支炎の症状が出ます。
ウィルス性の気管支炎では、高熱が続いたり、白や黄色のたんが出たり、時には筋肉痛を伴ったりすることもあります。
気管支炎の原因はウィルスだけではなく、細菌感染の場合もあります。細菌性気管支炎と呼ばれ、原因となる細菌は、肺炎クラミジアや肺炎マイコプラズマなどです。まれに、百日ざきの合併症として気管支炎を発症することがあります。
気管支炎の中には、ウィルスや細菌以外の原因で起こるものがあり、刺激性気管支炎といいます。刺激性気管支炎は、たばこの煙やスモッグなどの粒子を吸い込むことによって発症する気管支炎です。
気管支炎の治療とケア
気管支炎の治療にはどのような薬を使うのでしょうか。
通常の気管支炎はウィルス性気管支炎ですので、その場合は、抗生物質は効果がありません。ですので、症状に合わせた対処療法を行います。せきがひどい場合には、せき止めの薬を使用し、症状を和らげます。また、たんを出しやすくする薬や解熱剤を使用することもあります。
気管支炎の症状を緩和する薬として、他にアスピリンやイブプロフェン、アセトアミノフェンなどがあります。しかし、子供にはアスピリンの使用は避けた方が良いと考えられています。
気管支炎の治療で大切なことは、自宅では安静を心がけることです。せきが出ている間は、室内が乾燥しすぎないように十分気をつけましょう。洗濯物を室内に干したり、加湿器を使ったりすると湿度を保つのに効果的です。
また、水分補給もこまめにしましょう。こういったことを心がけていれば、熱は1週間ほどで下がり、せきの症状も2~3週間で治まるでしょう。
病院受診の目安
せきがひどく睡眠が妨げられる場合や、呼吸が苦しくなった場合は病院を受診します。せきの症状が長引く場合も慢性化している場合がありますので、医師に相談をしましょう。
また、赤ちゃんが苦しそうな呼吸をしているときは至急病院を受診することが大切です。
まとめ
ひどいせきが長引く気管支炎。その治療として使用する薬は?
気管支炎の症状
気管支炎の種類と原因
気管支炎の治療とケア
病院受診の目安